私の妻の実家はサリサリストアです。

日本語で言うと雑貨屋さんですね。


フィリピンに行かれたことの無い人は理解し難いですが、小さなお店が多くて、実に細かい商売をしています。

妻の実家は割りと広いほうだと思いますが、それでも店内は6畳くらいの感じです。


フィリピン人は他人を全く信用できないので、家の窓や、サリサリストアなど、鉄格子で囲われています。

サリサリストアは通常、お客さんは店の外から欲しいものを言って、商品の受け渡しは手だけが入るスペースだけ小さく開けた間からやり取りします。

レストランなどを兼業しているお店は比較的出入りも自由に出来ます。

妻の実家はレストランではないので鉄格子の中です。


好奇心旺盛な私はいつも、ヒマな時は店番をします。

しかし、商品が多すぎて、うまく仕事ができません。


ちなみに、売っているものを簡単に紹介すると、タバコ・米・野菜・ジュース・酒類・氷・調味料・お菓子・薬・ガソリン・文房具・洗剤・シャンプー類・携帯のロード・缶詰・蚊取り線香・etc・・・・


これだけでも驚きですが、驚くのはその細かさです。

タバコは1本から売ります(と、言うか箱で買う人は1日に1人いるかどうかです)、小麦粉は10gずつ小袋に入れて売ります(覚せい剤を売ってるようにしか見えません)

絆創膏も1枚ずつ、おむつも1つずつです。薬も1錠ずつです。

(ガソリン・タバコ・酒・薬など、全部許認可いらんのかい?ホンマかいな?)


お客さんは非常に多く、繁盛しているように思います。

しか~し!! これを商売だと思うと実に腹が立つのです。


金儲けがへたくそと言うのを通り越してしまい、何をやっているのだろうか不思議に思うこと限り無しなんです。

でも、この店で生活しているので(妻からの送金が無ければつぶれているハズ)やめる気など全くありません。

朝5時頃から深夜まで営業しています。


店員の座る席です 動かなくても手の届く範囲に売れ筋のものは揃っています。


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最近値上がりしているお米は1Kg30ペソ(60円)くらいです。これも覚せい剤みたいです。


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一番腹が立つ商品は、手作りアイスキャンディーです。

これはチョコ味です。もうひとつマンゴー味もあります。


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袋の端っこを噛み切ってちゅーちゅー吸って食べます。

けっこうおいしいのです。


腹が立つ理由は簡単です。 100本作るのに、50ペソくらいの原価が掛かるのです。

それに、火も使うので、ガス代が掛かります。それに1人が3時間くらいかけて作業するのです。

その後冷凍室で1日冷し固めて翌日に商品として売れて行きます。

トータルで、100本作るのに100ペソくらいかけてる感じです。

とても人気があります。

その情熱をかけた名物アイスキャンディーはいくらでしょうか?


もうお気づきの方もいるかと思いますが、売価は1本1ペソです。

毎日手間をかけて、手作りして、原価100ペソのものを100ペソで売る

それを説明しても、値上げは無理だと妻は拒みます。


プラス思考で、客寄せ用の商品として考えて、アイスキャンディーのおかげで他のものも売れて、広告みたいなもんだ。 

私が商売下手なのかも知れないですね。


まあとにかく、細かすぎて、帳簿も存在せず、いったいいくら売り上げがあるのか謎です。

細かい事は得意なのに、結局、会計は限りなく不透明です。

誰にもわかりません。 仕入れもレシートをもらわないことが多いです。

トホホホ自由で良いけど、ちょっとなあ・・・