私はフィリピン人の妻と今は日本で暮らしています。

昨年までフィリピンで暮らしていた頃と今とを比較して、どちらが幸せかと言う意見で、たびたび妻と意見が割れます。


妻は日本が大好きで、ファミリーみんな呼んで暮らしたいと思っているほどです。

理由は町がキレイとか、安全とか、何よりフィリピンに比べると労働賃金が数倍も違うからです。


では、日本のいやなところは? と聞くと

物価が高くてメイドやヤヤ(子守り)を頼めない、車の免許を取るのが難しい、外人に差別的な人が居る、

そして、入国のハードルが高すぎるという点ですね。 おじさんおばさんなど3親等以上の人を呼びたくて招待しようにも、まずビザが簡単に出ません。

特に若い人を呼ぶのは非常に難しく、実際に42歳のおじさんを呼ぶのに2回トライしましたが、だめでした。

理由も教えてもらえません。


私のブログを読んでくださる方は、フィリピンに関係の深い方がいらっしゃると思いますので、あえて、私がフィリピンに住んでいて、いやなところ、きらいなところは割愛します。

一般的に言われていることと大体同じようなところです。


反対にフィリピンの好きなところですが、一般的なところで、物価安の恩恵を受けられることですが、

全てが安いわけではありませんね。


中古車・電気代・日本から輸入しているもの、など日本より高く感じるものもあります。


私がフィリピンで起業してラーメン屋になりたい理由のひとつにも物価が関係しています。


少しネタをばらしますと、私が手作り料理にこだわるのは、原材料費というのはそれほど高くないから自分で作らないともったいないと言うのも理由のひとつです。


普通、業務用食品、冷凍食品などを使うと、当然手間は省けますが、原価は相当割高になります。

しかし、人件費の高い日本では、手間をかけたくても、時間と人件費を考えたら、電子レンジで暖めて皿に移すだけで、完成するような業務用食品は魅力なのも理解できます。

ごみも少なくて済みますし、たくさんのメニューがあるようなお店では、こういった、便利な食品をフルに使って素早くいろんな料理が提供されています。


最近の業務用食品はレベルも上がって、おいしいものもいろいろとあるようです。

勉強になるものもあります。

保存期間も長くて、すぐに使い切らなくても廃棄しなくて良いのもメリットです。


私がフィリピンでお店を開くなら、メニューは多くは作れないと思います。

といっても日本にたまにある、たった1種類しかメニューの無い、こだわりの頑固親父の店のようでは、グループのお客さんの多いフィリピンでは受けない可能性もあります。

だから、絞っていきたいということを考えています。


フィリピンの状況は、ラーメン店でも他の料理(すし・てんぷら・すき焼き・カレー・中華・うどん・そば)が何でもそろってたりします。

私はとてもじゃないけど、真似できません。


本題に戻しますが、私の作る料理は手作りが基本で、他のお店より、きっと原価は安いと思います。

だから、後発の私のお店は、既存の有名店よりも安い価格設定でラーメンを出そうと思います。


あと、フィリピンで暮らすメリットとして多数の方が人件費の安さを挙げられます。


私もそれをもちろん感じています。

ただ、生意気ですが、少し違うと思うのが、決していつまでも安く人を使うつもりはありません。


世間には相場があり、メイドはいくら、ドライバーはいくらとよく聞きます。


私も最初はそれを見習いたいと思いますが、もし、ラーメン店がうまくいけば、原材料費と人件費の恩恵を受けて、日本ではありえなかった高い利益率が予想されます。


そうなったときに、自分の店の労働者が貧乏のままでは、いけないことだと思っています。

奇麗事かもしれませんが、低い利益率の日本でも繁盛すれば結構な暮らしが出来ました。


日本のような給料を支払うのは無理ですが、フィリピンでは悲しいことに儲かっていても最低賃金以下で働かせるような会社も多く、組合も無い、メイドやドライバーはそれ以下で働いているのは事実ですので、社会貢献を掲げている以上、それは何とかしたいと言う夢は持っています。


大げさなものでありません。

私が毎月たくさん儲かるなら、それを少し抑えて、スタッフに給料アップして、メイドやドライバーにもアップするだけです。


他の店や家よりも良い待遇にして、長く勤めてもらいたいと思います。

命を懸けてラーメン作りを教えても、少し給料が高いところを見つけたという理由だけで退職されては、高いレベルのスタッフは育たないでしょう。


「ここをやめたくない。まじめに頑張れば給料が上がって生活が楽になる」


こういうことは日本では当たり前なのに、フィリピンの末端ではチャンスがありません。

店のためにも、必死でまじめに働くスタッフは宝ですので、大事にして待遇を良くして、前の職場の倍以上の給料と言われて、うわさになり、飲食店スタッフでは今まで無かった高給だ、なんて話題が出て取材に来られるような店にしたいと思っています。

求人すればたくさん人も集まるから経営側も理想のスタッフ選択が出来ます。スタッフたちも長く勤めて認められようと、一生懸命の仕事をしてくれる。


経営する側にとって、理想の環境じゃないかと思います。

フィリピン人はすぐやめる、まじめじゃないと決め付けている人はきっと、働いている人にとってその会社は夢のある職場にはなっていなかったんじゃないでしょうか?

ビジネスにオリジナリティを求めていると言いながら腹の中では、スタッフの給料は安くていい、フィリピン人は能力が低いのだから・・みたいに決めていた感じではないでしょうか?


毎月数百万、数千万稼いでいる富裕層の方は所得を半分にして、その分、従業員の生活を豊かにして欲しいものだと思います。


経営者が従業員の百倍以上稼いでいるような企業の存在があります。

それはフィリピンの発展を妨害してると思います。

それは私がフィリピンで一番いやなところです。