優良な証券会社と見られていたベアー・スターンズ証券があっという間にJPモルガン・チェースに吸収され、株式市場から姿を消すそうです。
ベア・スターンズ(BSC)という投資銀行は、日本ではあまり有名ではないですが、金融史上においても現在の国債金融マーケットの中でも、非常に重要な存在であり、住宅ローンなどの証券化ビジネスでトップの実績を誇り、収益力や財務内容が良く、サブプライムローン問題が拡大した昨年8月以降でも当事者のひとつでありながら100ドルを超える高株価で財務は健全と見られていました。
【ベアスターンズの株価(チャートは5日間)】
60ドル⇒30ドル⇒4ドル とこの2日間、大暴落してます。ほぼ紙屑状態です。
先週の木曜日までは下がったとは言え、株価は60ドル台ですから、優良会社のはずでしたが、FRBが支援することが伝えられ、資金繰りが悪化していたことが事実と受け止められ、株価は1日で半分という暴落を記録し、その後、JPモルガンが2ドルという、ほぼ破綻価格で売却されることが決定していています。
ほとんどの日本人はこのニュースにまったく興味を持っていないですが、僕はこれは対岸の火事ではない、、、と実は思ってまして、三菱東京UFJ銀行、農林中金、みずほCBなどのサブプライム関連債券の残高を考えると、、、うぉーーー。まぢで大丈夫かと?
昨年9月の段階ではサブプライム問題がここまで悪化するとは誰も予想してなかったでしょうから、殆どの邦銀は、事もあろうに、激安になったサブプライム関連債券を買い増ししていたのです。これは時価が簿価が1/2になっていると強制的に評価損を計上しないといけなくなってしまうので、時価が安くなった債券を買い増すことで全体の簿価を下げ、評価損を計上しなくて良くなる、、という一時的なメリットがあったのでそうしたんだと思うのですが、そこから、ありえない下落をし続けた債券価格は、今では紙屑同然になってまして、結果として、傷口が広がっている、というのが現状です。
ちなみに、三井住友銀行は賢明にもロスカットしてます。
http://www.nikkeibp.co.jp/news/biz07q4/552447/
>住宅ローン担保証券(RMBS)や、複数の資産担保証券を束ねた
>商品(ABS CDO)などサブプライム関連の証券化商品を上期に
>約3500億円売却し、約40億円の売却損を計上したほか、期末
>時価が額面の50%を下回ったものを約170億円償却した。
>またサブプライム関連の証券化商品を担保にした融資に対して
>貸倒引当金を約110億円積んだ。
あまり知られてはいませんが、三井住友銀行を除く他の邦銀は実は数兆円単位でRMBS、ABS、CDOを保有しているはずで、これがこの3月末の決算で投売り or 貸倒引当されると、時価総額ベースでMUFG 8兆円、みずほFG 4兆円という、破綻するはずが無いと誰もが思っている邦銀の破綻の可能性も否定できないのではないか?と僕は思ってます。
サブプライム関連債券を一番多く保有すると思われる農林中金は非上場なので、最後の最後まで決算が表面化することはないですが、これが出てきた時はほんとにヤバイと思いますね。こんな事が表面化しないことを祈るばかりです。
