「バナナ」から「認知症」の話にまで広げてみる。 | 人生のラストに笑いと生きがいを(株)おふとん (一般社団法人)介護エンターテイメント協会

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今日、
おじいちゃんおばあちゃんの前で
「集団体操」をしている時の話

7月といえば?

という質問を
投げかけてみました

 

すると、
みんなが答えてくれます




まるちゃんのおばあちゃん「海!」
僕「なるほど~海ね!」



 

お爺さん「祭り!」
僕「祭りね!うんうんあるある」



 

まるちゃんのおばあちゃん「花火大会!」
僕「花火大会も夏っぽくていいね~」

 


と、色々な意見が出てきます。
それを聞いて
ホワイトボードに書き書き・・・

 

 

少し意見が詰まってきたので、

僕「じゃあ夏っぽい食べ物でもいいよ

 

また意見が、ではじめます

 

まるちゃんのおばあちゃん「スイカ!」

 


お爺さん「きゅうり!」



 

お爺さん「そうめん!」


 

まるちゃんのおばあちゃん「とまと!」

 

 

なるほどなるほど
どれも夏っぽい食べ物・・・
と、おじいちゃんおばあちゃんも
うなずいていると

 

 



あるおじいちゃんが







突然





 







「バナナ」

 






僕「うんうん、バナナね・・・バナナ?

 

 

この不意打ち!!

フロア中が爆笑

 

 

これ、
「バナナ」と言ったおじいちゃんは
笑わそうと思って言っていない

 

たぶん、みんなが
「食べ物」を答えているのにつられて
答えちゃったんだと思います

 

 

でも、
「笑いの基本」ですよね
夏らしい食べ物が
たくさん並んでいる中に
「バナナ」
を放り込んでくるギャップの笑い





笑った人たちも純粋に笑っている
決して
「あの人変なこと言ってるわ・・・」
というような
バカにした笑い
ではないわけです

 

芸人経験のある僕が
芸人っぽく言うと()
「相手に笑われた笑い」じゃなく
「相手を笑わせた笑い」が
フロア中に響いたわけです

 



 

これって
捉え方1つの問題





介護職は捉え方1つで
フロアの空気を
ネガティブな空気にも
ポジティブな空気にもすることが出来る

 




 

例えば
レクリエーションをしている時に
質問を投げかけると・・・

認知症のAさんが立ち上がり
質問とは全く別の事を答えたとする
(実際介護の現場ではよくあること)

 

 



そこで
介護職は
「うんうん、座ってましょうね~」
という対応で終わらせ、
まわりのおじいちゃんおばあちゃんに
「また、あの人変なこと言ってるよ・・・」
「やっぱりあの人変わってる・・・」
と思わせて、
変な空気にしてしまうか

 


 

それとも、





「あ~なるほど
そういう答えもありますよね

だって僕なんかこないだ、こんなことあったんですよ・・・・
なるほど~さすがAさん!切り口が違うね~
と、
違う話題にもっていったり
笑いを取る工夫をして
まわりの空気を
「ポジティブにする努力」
をするのか



 

この違いって
物凄く大きいと思いませんか?

 

 


介護職に必要なのは
 
チェックみんなの前で発言してくれた
 Aさんの主張を尊重してあげること

 

チェックハプニングと捉えずに
 イベントだと考えること


ではないでしょうか?





僕は
笑顔や生きがいを届ける
「介護エンターテイナー」を名乗る以上
このスキルを磨いていきたいと思います。


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