変な夢

だいすきな人がどんどんぼくから離れていく。
ぼくは必死で自転車を走らせた。いっぱいいっぱい、走らせた。ひたすら道路を走った。とある商店街を自転車で突っ切った。
すると、突っ切ったそこには、徒歩でしか進めない急な坂があった。なぜかその坂にはたくさんの扉がついている。扉の下には赤い丸いボタンがあった。扉の一つにだいすきな人がいる。そう確信した。
ぼくは扉を一つ一つ、ボタンを押して開けて回った。
外は夕方前。
「制限時間は夕方です。」とすれ違う人に言われた。焦るぼく。必死で捜す。
すると制限時間ギリギリでだいすきな人を見つける。するとだいすきな人はたくさん言葉を投げ掛けてくれた。
だいすきな人がぼくに話しかけるのに、ぼくは全く答えなかった。
ぼく、号泣してた。


次の日、だいすきな人から年賀状が届いた。年賀状にはだいすきな人の顔がプリントされてた。
すごくうれしかった。
ずっと抱き締めてた。
うれしかったぼくは、年賀状を手に、走ってだいすきな人の元へ行く。
「ぼくとお付き合いしてください!!」
ぼくは頭を深々と下げ、右手を差し出した。でもだいすきな人は、背中を向けたまま、無反応。
だいすきな人は、無言で去って行った。
どうやらフラれたようだった。
英語の先生が突然現れ…
「お前、get awayっていう意味知ってるか」
と問うた。
ぼくは、
「はい。」
と、答えた。
先生は
「それがあの人の答えなのだ」
と言った。
ぼくは、膝から落ちて泣きじゃくった。