おはようございます こんな季節のこんな陽気の こんなさわやかな朝に お伝えするような内容ではないけど これで最後にしたいので・・・(あ まだブログはやめません)
きりがないので これで最後にします 正直に告白すると この曲だけのために このシリーズというか 特集を組みました 前のブログで「昭和歌謡大全」というシリーズを立ち上げて最初の曲がこの歌でした
「歌」に向合うきっかけを作ってくれた歌 去年の暮れにブログ再開して シャンソン~中島みゆき~Jazzスタンダード~ボサノヴァ~ロック・・・
この歌はまさに衝撃的 あとにも先にも 歌謡曲でこんな歌はない 詞というより小説?ドラマ?
「オズの魔法使い」の主人公ドロシーは同じ14の歳 「虹の彼方」の幸せの国を目指して 仲間と連れ立って冒険の旅にでる
この歌の主人公は 同じ歳に 抱かれて捧げて捨てられて 細いナイフを光らせて
鉄格子から さみしい月を見つめて・・・
やがて「ざんげの値打ちもない」つぶやきながら でもきっと彼女はしっかり祈りを捧げている
「私は話してみたかった」そして その背後には そっと やさしく寄り添う阿久悠の目線が
スポーツ少女でテニスの特待生だった北原ミレイさん ジャズやカンツォーネ 音楽修行中に阿久悠に認められて この十字架のような曲を背負うことに
そして その後 同じく天才詩人 なかにし礼の傑作「石狩挽歌」を
もう これ以上の歌も これ以下の歌も歌えないよね これも彼女の運命?
ざんげの値打ちもない(完全版)
2009/08/13 にアップロード
北原ミレイ の デビュー曲 阿久悠 渾身傑作
作詞家への金字塔
幻の四番を入れた詩を恩師に捧げる
北原ミレイです。
あれは二月の寒い夜 やっと十四になった頃
窓にちらちら雪が降り 部屋はひえびえ暗かった
愛というのじゃないけれど 私は抱かれてみたかった
あれは五月の雨の夜 今日で十五と云う時に
安い指輪を贈られて 花を一輪かざられて
愛と云うのじゃないけれど 私は捧げてみたかった
あれは八月暑い夜 すねて十九を越えた頃
細いナイフを光らせて にくい男を待っていた
愛と云うのじゃないけれど 私は捨てられつらかった
あれは何月 風の夜 とうに二十歳も過ぎた頃
鉄の格子の空を見て 月の姿がさみしくて
愛というのじゃないけれど 私は誰かがほしかった
そしてこうして暗い夜 年も忘れた今日のこと
街にゆらゆら灯りつき みんな祈りをするときに
ざんげの値打ちもないけれど 私は話してみたかった
石狩挽歌(作詞 なかにし礼)