『ファイン・アンド・メロウ』Fine and Mellow
はっきり言って このような記録が残っているということは奇跡に近いと思う 1957年 アメリカ・コロンビアスタジオでテレビ用に収録されたもの
参加メンバーも ジェリー・マリガン(Bs) ベン・ウェブスター コールマン・ホーキンス レスター・ヤング(Ts) ロイ・エルドリッジ(Tp)等 超豪華
ビリー・ホリデイもほとんど晩年で 往年の声の艶や輝きもなく 決してコンディションも良くはないのに 周知の気心の知れた仲間の好プレイにも支えられながら ほんとに楽しそうに歌っています
曲は彼女の作詞作曲によるブルース
テナー・サックスのソロをとる レスター・ヤングは 長きにわたってビリーを支えた ”恋人”
ベン・ウェブスターのソロのあと 続くレスターのソロを流し目で追いながら うなずきながら 「あたし、やっぱり こっちがいい、これでなくちゃ」みたいな表情もいい
ビリー・ホリデイ
Billie Holiday : Fine and mellow (1957)
Fine and Mellow
素晴らしくてとろけそう
作詞作曲:ビリー・ホリデイ
録音:1939年4月20日(コモドアレコード)
日本語訳:平田憲彦
http://www.banshodo.com/webook/jazznight/064_fine_and_mellow.html
彼は私を愛してないのよ
いつもイヤなことばかりして
愛されてないのよ、私は
いつもひどい扱いで
これまでで最低の男だわ
彼のスラックスはパリッとしてて
黄色のストライプが鮮やかなの
彼のスラックスはきまってて
黄色いストライプがいかしてる
そんな男だけど、彼が私を抱いてくれるときは
とってもすてきなのよ。とろけそうになるの。
私はあなたに夢中。
それがかえって、あなたをお酒と博打に向かわせてるのね
家にも帰ってこないで、一晩中うろついてるのね
あなたは私の気持ちから
お酒と博打に逃げてるわ
だから家にも帰ってこないのよ
私の気持ちが、あなたをそんなふうにさせてるのね
良くないことよ。わかってるくせに
私にやさしくしてくれたら
毎日家にいるわ
わたしをかわいがってくれたら
ずっと家にいて、あなたを待ってる
でもあなたはそうじゃない
私と別れたがってる
愛し合うことって、まるで水道の蛇口ね
ひねって水を出したかと思えば、絞ると止まっちゃう
私は、あなたにとって水道の蛇口なのよ
好きなときに出して、好きなときに止めて、勝手気まま
あなたが蛇口を開けても
気がついたら閉ってて、
もうあなたはいなくなってるの