1勝1敗で迎えた第3戦は10月28日、場所を後楽園球場に移して行われた。

 なお次の年の1988年から東京ドームが使用されるため、後楽園球場最後の日本シリーズとなった。

 巨人の先発は前回1983年西武との日本シリーズの際にピリッとしなかった江川卓、かたや西武の先発はオリエンタル・エクスプレス郭泰源。

 江川3回までは西武打線を1安打に抑える、かたや巨人は3回まで郭泰源から岡崎郁、篠塚利夫、駒田徳広がヒットを放つも打線が繋がらず。

 試合が動いたのは4回表、第1戦4番に起用されるも4三振に終わったブコビッチが本塁打を放ち西武に先制点が入る、さらに6回表には石毛宏典が本塁打を放ち2対0とリードを広げる。

 巨人打線は工藤アレルギーがまだ残っているのか、本塁が遠い、ようやく7回に郭泰源を捕らえたかと思われたが中畑清のタイムリーヒットによる1点止まり。

 9回も原辰徳が3塁内野安打で出塁も続く吉村禎章のファーストライナーに原が1塁に戻れずゲームセット。

 西武は郭泰源が完投勝利さらには警戒していた江川卓、槙原寛己のうちの江川卓を攻略、巨人をジワジワと追い詰める。

 かたや巨人は江川で勝てなかっただけでなく、打線も低調、逆襲の芽は見当たらない。

【クロマティ第3戦成績】

投ゴロ 右前安 右前安 三振