屋敷の男衆は、 
庭を綺麗に片付けた。

「旦那様一人でこの数…凄すぎる!」
亡き骸は、遠くに葬り、
庭に新しい土を入れて
手際よく綺麗にした。
奥様と若様姫様には、見せてはいけないと
何もなかったように片付けた。

地下室に戻ると、
ウンスが
「ご苦労様、綺麗に片付いた?
あの人の事だから、相当いたでしょ?」

奥様は、何でもご存知なんだ。
旦那様の気遣いにも…
この二人の心の繋がりは
誰も真似できない程強い。


済州島では、片付けをすませ、
開京に帰る。
ジェイミーがヨンに
「ヨン…Thunder manね」
「ん?さんだーまんとはなんぞや?」

水軍の船は、速かった。
砲弾が減った分加速を増し、
半月かからず、開京に着いた。

屋敷では、10日前から、
地下室から、屋敷での生活に
戻っていた。
子供達は、寝返りもできるようになり
コロコロ転がって目が離せない。
「早く父上に見せたいわね」

王宮に戻り、
王様に報告に行く。

「済州島は綺麗にして参りました。
どうやら、我が屋敷も狙われ、
妻と子供達を人質にとろうと、
はかったようですが、屋敷の男衆が
片付けました。」

「大義であった!
して、医仙殿と子供達は大事ないか?」

「大丈夫でしょう。男衆は、某が
鍛えております故」

「今回の褒美を取らせる。
水軍護軍チョ・ドンウクを上護軍に、
ジェイミー殿は
火薬開発特別官とする!
大将軍は…暇だな?」ニヤッと笑う。

「はい!よくお解りで」とニヤッと。
「大将軍は五日間の暇を出す」

皆「はっ!」と跪く。

ヨンは、仕事を片付けると、
屋敷へ帰った。
ウンスが走ってきて、
いつもの如く首にぶら下がる。
ヨンは、抱き締めた。
「ヨン!ヨン!お帰りなさい。
怪我は?気は使い果たしてない?」

「ああ、大丈夫だ!皆、元気か?」

と居間に行くと、子供達が
コロコロ転がっていた。
「おっ!寝返りができたな。」
この上なく優しい笑顔で見る。

ヨンは、バンとプンを抱き上げると
頬にチュッ。

ウンスが
「あ~~~っ!ずっるーい!」
屋敷の皆んなが笑う。

「すまん!すまん!おいで!」と
ウンスに言って側に行くと、
チュッと口づけた。
ウンスはニコっと笑う。
全く、可愛いではないか!

チソが
「旦那様も奥様には
敵いませんね。」

「ああ、ウンスには、一生敵わぬ。」
「えーっ!それじゃ、私が鬼嫁みたい」
「あん?可愛すぎて敵わぬのだ」

ウンスが頬を染めてうつむく。

あ~~~もう!また頬など染めて!
このまま閨に引きずり込むか?

夕餉は、皆んなの苦労も労い、
ご馳走をみんなで食した。

「ところでウンス?さんだーまんとは
何ぞや?ジェイミーが俺に言うのだ。」

「もしかして、済州島で雷光を
使った?」

「ああ、軽く。」するとウンスは、
大声で笑いだした。

「アーハッハッハッ!可笑しい!
雷男よ。サンダーは雷、マンは男。
ジェイミーも面白い事言うわ!
その通りなんだけど、物凄く強そうに
聞こえるわ!」

スホンが
「奥様、旦那様は、実際
物凄くお強いお方でございます。」

「そうよね、だから、私達は、
こうして笑って暮らせるのよね。
ありがとう!ヨン!」チュッ

屋敷の皆んなは、見慣れたものだ!
この御夫婦の仲の良さは、
隠さず、言葉や態度で表す。

すると、思い出したように、
「あっ、そうだ!王より明日から
五日間の暇を賜った!」
「ほんと?嬉しい〜!離れないからね!」
全く!可愛すぎにも程がある!
もう我慢ならぬ!

ウンスを抱き上げ、閨に向かった!