王妃様の診察の日、
ピョンヒが熱を出した。

ウンスは、診察して、薬湯を煎じ、
「今日は、ゆっくり休むのよ。」

「王妃様の所へ行かれるのに、
申し訳ございません。」

ヨンは、
「今日は、連れて参る故、
案ずるなな。養生するのだぞ。
サジュナ!子供達を連れて行って
問題なかろう?」

「はい。旦那様。首もすわってます。
大丈夫でございます。」

ヨンは、馬車にウンスと子供達と自分
も乗り、王宮へ向かった。

王宮へ着くと大きな男が
小さなバンを抱いて、
ウンスもプンを抱いて歩く姿に
人が群がる。
「なんて、愛らしいのかしら?
医仙様、噂の双子ちゃんですか?」

「そっくり!」
「大将軍様に似てますね」等等等

二人を典医寺へ連れて行くと、
これまた、人だかり。

「可愛いーーー!」
大騒ぎだが、
侍医に
「少しの間、みていてもらえますか?」
とウンスが言うと、
「喜んでみさせもらいます。」

王妃様の所へ行くと、
いよいよ、産み月まであと少し!
大きなお腹で出迎えて、くれた。
診察をして、
「お腹も頻繁に張ってくると思うので、
我慢せず、すぐ誰かを呼んで下さいね」

「子供達も大きゅうなったであろう。」

「あっ、今日は、乳母が熱を出したので 
連れて来たんですよ」

「まことか!」と言ったのは、
叔母様だった。
「連れてくるがいい!妾も顔を
みたいのぉ」

チェ尚宮は、急いで典医寺に行くと、
ヨンに聞いたのか?
テマンも群がる者達のところにいた。
「プンちゃんが来てると聞いて」と
頭をポリポリかく。
「王妃様の所へ連れて参る。
テマナ、プンを抱っこしておくれ!」

チェ尚宮は、
「おお!バン!また可愛くなったのぉ」

普段見せない顔に武女子もビックリだ! 

テマンは、そっとプンを抱っこする。

チェ尚宮と王妃様の所へ行くと、

プンをウンスに渡し、

「終わったら、大将軍の部屋で
待ってるようにとの事です。」
と、礼をして戻って行った。

王妃様は、双子を見ると

「なんと!愛らしい!
大きゅうなったのぉ。」

「王妃様ももう少しですよ。」

子供話で、盛り上がってると、
二人が、グズグズになって来たので、

「それでは、王妃様、今日は、
これで失礼します。叔母様、
ヨンの部屋まで、一緒に連れて
行って下さい。」

チェ尚宮は、ヨンの部屋へ
案内する。まだ、ヨンは戻ってない
ようだったが、ウンスは、順番に
乳をやる!チェ尚宮は、誰も入って
来ないよう、見張る。
「よう飲むようになったな。」
「そうなんです。夜も一回しか
起きないとピョンヒが言ってました。」

ヨンの部屋は、広く、
双子を寝かせるのに、何か敷くものが
ないか?見渡してしていると、
叔母様が
「ちと待っておれ!」と、
すると豪華なベビーベッドが
2つ運ばれ、あっという間に
寝台ができた。
「叔母様?これは?」
「王妃様から出産の折り賜った
のだが、屋敷まで運ぶのも大変故
そのうち王宮に来るだろうと、
部屋置いてたのだ。役に立つ時が
やっときたわい。ちと豪華だがな。」

両手を上げて寝てたかと思うと、
二人同時に右を向く。

「動作まで一緒とは、可愛くて
ならんのぉ」と言うと、
叔母様は、王妃様の所へ戻っていった。

そこへヨンが戻ってきた!
「ん?どうした?これは?」
ウンスが説明する。
「返して来ようか?
大将軍の部屋にこれは、
似つかわしくないでしょ?」

「良い!良い!どうせ、俺が、
妻と子供達を溺愛してるという噂は
本当故、このままで良い。」

「あら?あなたの威厳は?」

「ない!そのようなものは、
戦の時に持ち合わせれば良い!」

それから、次々と重臣達が、
大した用事でもないのに、
ヨンの部屋の扉を叩く。

「大将軍、医仙様とお子様達が、
見えてると聞きましたが?」

「それが、どうした?」

「いえ、何でもありません。
ちと、お顔を拝見したいと。」

「あん?見てどうする?やらんぞ!」 
その迫力でみんな返した。

「どおしたの?」

「いや、こんな小さき時に既に
縁談の山だ!」
「へっ?マジ?子供のうちは、
伸び伸びと育たなきゃ!」

「それ故、全て断っておる!
プンは、嫁に出さぬ!」

「あはは、天下のチェ・ヨンも、
子供達には、メロメロね。」

「ウンスや、マジとは?」
「本気でって事よ。」
「してメロメロとは?」
「とりこって事よ。」

「ああ、俺はマジで、ウンスと子供達に
メロメロだ!」と口づけた。

前はあんなに天界の言葉を
煙たがったのに、ヨンも素直に
なったものね。

ウンスの世界の言葉も使いこなす
ヨンであった。