いよいよ、明日国境付近へ向かう。

今までにない数だが、
白蓮教徒と農民の集まり。
数で押寄せる。

ヨンは、少し長めの竹筒を
用意させた。
そこに、ウダルチ特製爆弾を
詰めさせた。
短い竹筒も用意し、二個ほど
入るもの、
何本も作らせたが、
残った爆弾も多数。
そう!竹筒は、ウンスのペンから
ヒントを得た雨対策の為の爆弾だ。
雨が降った場合、
一点に投げ込み爆発させるのを
繰り返すはずだったが、作戦を
加えた。筒の中なら、爆弾は、
濡らさず済むし、火矢も狙い易い。


敵は、強くはないが、
宗教というやっかいな集まりは、
根絶やししなければならぬ。

開京の民達は、文句を
言う事もなく、避難した。

王宮には、1万の兵を残し、
海沿いにも1万の兵を
抜かり無く兵を配備した。
国境へは、二千の兵で赴く!
国境付近の兵500も、合流する
予定だ。

出立したら、すぐ王宮の門を
閉める事を支持した。

王様と重臣達とも
最終確認が済んだ。

王は
「国境に二千とは少なかろう!」
と言ったが、
ヨンは
「充分です」と言った。
ごねた重臣3人は勿論、
兵装させて連れて行く。
そう!ヨンは、
根に持つ男!
連れて行かれる重臣は、
泣きながら残してくれ!と
頼んだが、聞く耳もたず!
「しかと見よ!」と凄まれた。

元々は、開京を落とし、
皇宮を乗っ取る事が目的!
だが、先手を打つことで、
それを食い止める!

万が一、乗り込んだ場合に備え、
兵を多く残したが、
最悪の場合は、王と王妃を
連れて、民が避難した場所に逃げよ!
と言う上護軍の支持。

全て準備が整うと、
屋敷に帰った!
屋敷では、既に地下室に食糧、
薬草等、必要な物を運んであった。

夕餉の折り
「明日はいよいよ出立とあいなった!
時を見て、全員地下室で過ごすように。」
と言うと、

「旦那様、お任せ下さい!
地下のからくりは、男衆で守り、
奥様には、健やかに過ごして
頂けるよう、尽力致します。」と
スホンが言った!
タンセ、パンリュ、ヒョクジンも頷く。

「地下道には、スリバンが控えて
おる!案ずるな!だが、此度は、
敵を待つ身!時がかかるやも知れぬ。
サジュナ、トギ!妻は胸のうちに
隠すのが上手い故、憂いなきよう
頼む!」

サジュナもトギも頷く。

「屋敷など壊れても良い!
地下は、壊れる事はない!
皆、地下室にて過ごすよう!」

と屋敷の支持も終わると
みんなで夕餉を食す。

閨に行った。
ヨンとウンス。
「ウンス、必ず勝って帰る!
大人しゅう待っておれ。」
気丈に振る舞っていたウンスが
ハラハラと涙を流し
「本当は、とっても怖いの。
ほんとに来るのか?
来たら貴方は、無事なのか?それから…」

と言う前にヨンはウンスに口づけた。
「俺は負け戦はしない故」と
優しく笑った!

ああ!ダメ!この笑顔!
私はすぐこの笑顔にやらちゃう!

ヨンは、たくさんウンスを愛でた。

「大事ないか?」と言うと、
お腹が暖かい色を放つ。
ウンスもヨンもそれを見て、
「子供達は大丈夫だ!ウンスを
必ず守る!俺の子だ!俺も、
ウンスと毎夜繋がる度に、丹田に
気が溢れ、暖かく包まれておる。
チカラが漲る。」

「私も子供達に守られて、
まるで、光の玉に包まれてるみたい」

ウンスを後ろから抱きしめて眠った!

朝が来て、身支度を手伝う。

大丈夫!この人は、必ず私と子供達を
守ってくれる!
チソが握り飯を持たせてくれた。

「上護軍、お迎えに参りました」

屋敷の者、総出で並んでいる。

「旦那様、行ってらっしゃいませ」

ヨンは頷くと、 
人目も憚らす、ウンスを抱きしめ
口づけた!ウンスは、輝く笑顔で
手を小さく振って……………
「負けたらお預けよ!」と言うと、

みんなは、思わぬ言葉に
目がまん丸くなった。

ヨンは、笑って
「そりゃ、拷問だな!負けられぬな。
では、行ってまいる」

とチュホンに乗って行った。

☆☆☆☆☆☆☆

このお話は、
個人の妄想で書いております。

史実とは、全く関係なく、
宗教の事も詳しくしりません。
今は、自由思想の時代なので、
お気を悪くされた方は、
素人が書く妄想と思い、
受け流して下さいm(_ _)m