義父が亡くなって17年。その時に墓石を建てた。

義母は31歳で亡くなった。その頃は土葬だったとのことで、石屋さんから義母の骨を掘り出して骨壷に収めるか、掘り出さずその上に石を乗せるかと話があった。私は静かに眠る義母をそのままに石を乗せてもらおうと主人に話したけど、主人はどおしても義父と一緒に骨壷を並べてあげたいと、掘り起こすと言い張った。結局掘り起こすことに…

ひとつ目の衝撃が心を締めつけた。何十年の月日が流れているのに、義母は確かにそこに眠る姿があった。髪の毛が妙に哀しさをと後悔と申し訳ないさと、なんとも説明のつかない気持ちで、心から涙が出た。そしてふたつ目の衝撃が怒りを抑えるのに精一杯だった。墓石屋の無惨で卑劣な行為が…突然掘り起こした骨を地面に叩きつけて割り始めたのだ。私は思わずそんな事をして良いのかと、問い詰めると、「こうやって砕かなきゃ壺に収まらない」と悪びれもなく答えた。骨は飛び散りバンバンと音を立てて…そして骨壷に納めて言った。その後の石屋の言葉もなんと腹の立つ言い方で「本来なら火葬をしてもらうんだけどね」心の怒りが絶頂に…だったらきちんと説明してくれたら火葬したのに、こんな非情な行いをしておいて、こんな気持ちにさせておいて、今更そんな事をと…何も言わずただ見ていた主人も心の中は後悔でいっぱいだったろうに…後で一言「どうしても父さんと一緒に並べてあげたかったんだ」と。そんな出来事を最近思い出し、また心が痛んだ。