こんばんわ。また明日からアクチュアリーとは無縁の仕事が始まります。。。




昔指数分布の無記憶性を使って

E(max(X-α,0)) = E(X)P(X≧α)=λ exp(-λ/α)

になるからELC再保険の計算簡単になります、の話をブログで取り上げた気がしますが、
実はパレート分布も似たようなことができます。

X~Pareto(α,β)として

E(max(X-γ,0)) = E (Y-γ)P(X≧γ)=  {γ/(α-1)}*(β/γ))^α

ただし、Y~Pareto(α,γ)

が成り立ちます。
じつはパレート分布はスケールフリーの性質があるために

P(X≦x|X≧γ) = P(Y ≦x)

が成り立ちます。指数分布の無記憶性は

P(X≦x+α|X≧α)=P(X≧x)

なので似てるっちゃにてますね。


ただし指数分布については一次の積率のみならず

E(max((X-α)^n,0)) = E(X^n)P(X≧α),∀n

ですが、パレート分布にはないのでそこはちょっと残念です。



追記(6/4):あの後いろいろ勉強しているうちに

E(X^n)= (αβ^n)/(α-n)であることに気づきました。
と、いうわけで

E(max(X-γ,0)) = E ((Y-γ)^n)P(X≧γ)=ΣnCk(-1)^{n-k}[{αγ^n/(α-k)}]*(β/γ))^α

が成立します。別にあんまうれしくないか。。。