この週末は北とぴあ(きたとぴあじゃないぞ、ほくとぴあだぞw)で行われました「弧の会」という舞踊集団の本公演コノカイズムを見てきました。
なんと東京での本公演は6年ぶりということですが、、、もったいない!もっと東京でやってほしい!ぶっちゃけ、ファンになりました。

日本舞踊という伝統芸能を未来に伝えるために活動している若手舞踊家たちの集まりということで、今回オンステしていたメンバーも10人7流派。
若手というには僕より全然歳上なみなさんですが、、、みなさんが家元だったり師範だったりで、つまりホンモノです。(これ、チケット3500円とか、、、いいのかな。)
一流の舞踊家たちが、流派を超えてひとつの作品を作るということに意外性と信念を強く感じました。

うちは母が幼少期に全国舞踊コンクールでぶいぶい言わせていたり(調べたらほんとに文部大臣奨励賞とかとってるのよ。あのキャラでw)、祖母も琴、三味線、長唄と、まぁ、それなりに伝統芸能と縁遠い家ではなく、歌舞伎なんぞも見せてはもらっていましたが、いかんせん日本舞踊、、、音楽も何言っているかわからない、、、眠い、、、、ゆるい、、、遅い、、、かっこよくない、、、、ねむい、、、、そんなあれデス。

お、おそらく、僕ら世代の一般人がもっている日本舞踊のイメージってそういうことなんですよ。
そんなあなたは、ぜひ一度、コノカイズムを見てください!
日本舞踊、やってみたいなんて思ってしまうくらいに惹かれるかもしれない!

まず口上で10人がずらりと金屏風の前に列ぶ姿。そこからすでにカッコいい。
「若獅子」「酒餅合戦」「御柱祭」という創作舞踊3番の演目でした。
正直最初はふーん、日本舞踊ねぇと席についたのですが、若獅子からぐいぐい引き込まれる!
弧の会は歌舞伎のみたいにメイクや衣装をつけず、袴のみで踊る「素踊り」で表現することにこだわっているということで、これがまた日本舞踊を分かりやすく伝えているなと。
日本舞踊独特な重心、バレエなどとはまた異なる和の空間とも言うべき緩急、日本の作法の粋かのような美しい所作。それらを(おそらく、、、)とても分かりやすく伝わる演目として創作しているのだと思います。

僕自身、神職として日本の伝統文化を継承する立場の片隅にいますが、一般企業でふらふらしていていいのかなというようなことはたまに思います。
例えば50年前と比較しても日本の伝統的な芸能や文化は加速度的に失われていっています。伝統とは世代間で継承されていくものですが、ここ1000年の継承以上に難しい100年を迎えているのではないかと思います。無関心ほど怖いものは無いのです。
50年後、100年後、果たして神職は何人になっているのか。神社や何社になっているのか、はたして七五三や初宮、お祭りなんて文化は残っているのかを想像すると少し怖いです。

コノカイズムも未来に伝統芸能をといいながらも、客席はやはり3分の2以上が還暦を超えた方たち。(TwitterやHPの更新も止まっているようで、そのへんの労力ってやっぱり大きいですよね)
伝統芸能、伝統文化の各所で国のサポートなんかもいただきながら伝える努力をしないとならない時代なんじゃないかなと考えさせられました。

ということで弧の会のみなさん、全国あちこちでお声があれば飛び回っているそうです!(東京本公演が6年ぶりになるくらいっていうのに、結成20年で100公演ちかくって相当地方言ってますよね。)
全国神社関係のみなさま、若者にカッコいい日本舞踊を見せてみませんかw

http://www.konokai.com/