夜中の手続き




人が死んだら

することが多くて

悲しむ間がない



いつもお世話になってる

よく名前を聞いていた

母の信頼をおける看護師さんが二人で

母のことを綺麗に整えてくださいました


身体を拭いて

身体から水が出てくるので

それを処置しながら

眠っているかのように

仕上げてくださいました


母は80歳を超えてはいましたが

美には気を遣っていて

お肌もツルツルでシミもシワもなく

ツヤツヤで髪も染めたばかりで

とっても綺麗な姿になりました


父は

そんな母を眺めては泣き

ベッドで横になっては泣いて

起きては母を見て

呼びかけ

また泣いて

起きている時は

その繰り返しでした


「ママ綺麗やな」

と私が父に言った


「ママは色が白いんや」

「いつもお洒落してた」

と綺麗な仏さまになった母を見てそう言った


さらに

「ママは頑張りすぎたんやな」

「ママに苦労かけてしもた」


そう言って

子どもみたいに泣いてる父


なんでこんなことになってしまったんやろ


父が先に逝くって

みんな思っていたのに

もっと気づいてあげられること

なかったんかな


後悔と

これから先の父のこと

そればかりが頭の中を巡り

母が死んだことを

悲しいとか寂しいとか

微塵も過らなかった





そんな中でも

これからの段取りを決めていかなければならず


通夜のこと

葬儀のこと

お寺のこと


妹や

叔父に連絡したり

寺に知らせるべきか否か


私自身も

準備のために一回帰らなあかんし

父をひとりで置いとけないし


そうこうしてる間に

慌しかった夜が明け

空が白んでくるのが分かりました


悲しんでる暇ない!!


私がやらなあかんのや!!






















夜中ではありますが

これからの段取りを決めました