プチ出張 ②

Ａは日曜日まで静岡出張



俺は別に仕事があるので一泊だけしてきた



昨夜 東京支店に戻り Ｙに自宅まで車で送ってもらいながらＡの事をいろいろ報告した



俺『あいつ 首相が誰かも知らなかったよ』



Ｙ『マジですか』



俺『しかもＫもＹも首相が誰だか知らなかった って言ってたよ』



Ｙ『えっ 僕が知らないわけないじゃないですか』



俺『あいつ おまえが携帯で総理大臣が誰か調べていたなんて言ってたんだよ』


Ａ『なんですか それ そんな会話もしてないし 意味わかんないですよ』


俺『俺もＫやおまえが首相知らないわけねーじゃねぇか って言っといたよ

名古屋が東京都にあると思ってる位だからな』



Ｙ『スゴイですね』



俺『Ｍもビックリしてたよ


あっ こっちへの帰り方 聞かれてさ』



Ｙ『はい』



俺『日曜日の現場から近くの駅まで送ってもらって電車で帰って来いって言ったんだよ』



Ｙ『…一人で帰ってこれますかね？』



俺『あいつ 「私鉄で帰ればいいですか？」なんて言ってんだよ』



Ｙ『…質問が変ですよね 私鉄って意味がわかってないでしょ』



俺『100％わかってねーな 好きなように帰ってこい って言っといたけどな』



Ｙ『…名古屋を東京って思っているって事は逆の方向に行く可能性ありますね』



俺『確かに 誰が日曜日に駅まで送るか わからないけど帰り方の説明なんかしないだろうからなー』



Ｙ『大丈夫ですかね？』


俺『帰りは遅くなるだろうから会社じゃなくて 自宅に直帰していいよ って言っといたけどな』



Ｙ『教えといた方がいいですかね？』



俺『おもしろいから何も教えなくていいよ』



Ｙ『仕事 大丈夫ですかね？』



俺『笑顔もいいし顔も悪くないし 人見知りもないし明るくて一生懸命やるから客受けは心配ないよ』



Ｙ『そーですね』



俺『ただ お客さんと仲良くなって いろいろと質問されたらヤバイよな
出身地とかどこから来たのか聞かれたら アウトだぞ』



Ｙ『名古屋が東京ですもんね』



俺『あいつに「Ｙには静岡県だとどこに連れてってもらったよ？」って聞いたんだよ』



Ｙ『一番遠くで静岡市ですね』



俺『あいつ池田市って言ってたよ』



Ｙ『静岡県に池田市なんて無いじゃないですか』



俺『あいつスケジュール帳にしっかりメモってるのは偉いんだけどさ
多分 静岡市駿河区池田の事を言ってんだよ』



Ｙ『都道府県、市町村がゴッチャですね』



俺『そんな営業マンから何十万とか百万とかお客さんが安心して契約するとは思えないんだよな』




って感じの会話



とりあえず 何から指導していいか わからない状態なんだけど Ａには二つだけ『約束事』をつくった



◇17才の彼女には しっかり高校へ通わせる


◇エッチはしていいけど絶対に妊娠させない



仕事と全く関係ない『約束事』



って事で



今年もラスト一ヶ月



仕事 頑張ろっ