ギャンブル場には種々な人々がやって来る。
私が毎週のように競馬に嵌まって浅草場外や後楽園場外に行っている頃はまだ機械売りではなく、人が買い目を口頭で言い確認して販売していた。今は機械化が進み窓口で販売している処は数える位しかない。
当時はギャンブル場の客はマナーが無い人が多く、ゴミやハズレ券はそこら辺にポイ捨てされていて、汚なかった。
其処には行き場を失って遊ぶ金も無く、ただギャンブル場に来ればどうにかなるんじゃないかときて、ハズレ券を見て間違えて当たり券を捨てた記憶を掘り起こす。
馬券 車券を漁っては運が良ければ当たり券が落ちていると思い闇雲に券を漁り始める。下ばかり見ては漁っているのでこの様なひとを下見屋 《ジミヤ》と言う。
昔の大井競馬の特別席でレースが終わるとカバンに席の上にあるハズレ馬券のゴミを片っ端からカバンに流し込んでいる人達が居たのを思い出す。労力にみあった成果が得られるのかは疑問だが、実入りが有るから下見屋をしているのであろう。
最近は様変わりしてきた。次回へ