2015年11月、国産初のジェット旅客機MRJ(ミツビシリージョナルジェット)が初飛行、開発を担う三菱航空機が名古屋空港で最初の飛行試験に成功



国産旅客機の開発は、1962年に初飛行のプロペラ機YS11以来半世紀ぶりで、欧米の下請けに専念する日本の航空業界にとって節目となった

飛行試験は自衛隊機など3機を伴って、名古屋空港と遠州灘上の自衛隊の訓練空域を往復、上昇や下降、左右旋回の基本的な性能を確認

開発本格化から7年半、ただ設計変更や部品調達の遅れなどで当初予定から4年以上経っている

燃費の良さと客室の快適さが特徴、受注は全日本空輸を含む6社から合計約400機、将来的にはその6倍にあたる2500機を目指す



小型ジェット機の需要は今後世界で約5000機に上る見込み、その半分を占める計算

"日本の航空産業を自動車産業と並ぶもの作りの柱に"という、官民の思惑が透ける

3000億円近くの開発費用は一部を政府が負担、開発主体の三菱航空機には三菱重工業、トヨタ自動車や政府系の日本政策投資銀行も出費

政府が旗を振り、三菱重工などが関わったYS11は売れ行きが悪く、初飛行から11年後の1973年に生産終了へ追い込まれ、日本の航空産業は米ボーイングへの部品供給や自衛隊機の生産に特化しつつある

 

 

 

遺族「節目とは言っても、1年1年という気持ち。今は離ればなれだけど、私たちは心の距離を取らなくても歩いていける」