端午節の連休中に行った三国志の聖地巡礼の記録です。資料を読み返したりなんやかんやで色々あって二ヶ月以上経ってしまいました
超マニアック且つ超長文です。
万达广场から甘露寺のある北固山风景区まではタクシーで10分ちょっとでした。公交を利用した場合もう少し時間がかかるので、時間短縮の為にタクシーを利用しました。そういえば、镇江で利用したタクシーの運転手さんは皆さん親切で良い方だったのが印象的です。
甘露寺铁塔
出口のすぐ側に魯粛と太史慈のお墓があります! 二人とも今更私が語るまでもない英雄ですが、魯粛のお墓はなんと7つもあるそうでこちらはその内の一つです。三国時代の偉い人のお墓は、人によってはたくさんあったりするし亡くなった場所とも離れていたりするので頭が混乱します
事前にこちらへ来られたことのある日本人の方のブログ記事を拝見した際、三国志の英雄達の人形が飾ってあるお写真がありました。2周まわって長い時間探しましたが、いくら探しても見つからないので清掃員のおばちゃんに尋ねてみました。すると驚きの回答が(๑•ૅㅁ•๑)

その日は上海から江蘇省鎮江市へ行きました。黒酢で有名なあそこです。上海虹桥火车站から镇江南站までは高铁で1時間半程で行けます。
镇江は一時(建安13-17年?)孫権が本拠地を置いていた場所で、以前は京口と呼ばれていたそうです。今回の目的は、三国演義の中で特に好きな第54回にて、劉備が孫権や呉国太と対面し孫夫人とお見合いする場面で登場する甘露寺でした。
镇江南站に着いた時はちょうどお昼前だったので、市の中心部までタクシーで移動してお昼をいただきました。
こちらは万达广场というショッピングビルです。
镇江は都会すぎなくて良いところだと思いました!
北固山风景区は国家5A級観光景勝地に指定されているそうです。しかし人は多くないので穴場の観光地とも言われています。
入口近くの橋の上に龍と鳳凰が彫られていました。劉備の嫁取りのくだりは京劇でも「龙凤呈祥(甘露寺)」という演目で描かれておりとても人気があります。私も今年の春節の時に鑑賞しました(*´∇`*) 京劇のタイトルになっているのと同じく、龍は劉備を、鳳凰は孫夫人を象徴していると思われます。
…だそうです。演義に登場する呉国太は呉夫人がモデルになっていると言われていますが、史実の呉夫人はこの時すでに亡くなっています。。。
鉄塔だから鉄でできているのだと思いますが、かなり精巧な細工がしてあってすごいと思いました。こちらは全国重点文物保護单位に指定されているそうです。825年に建てられたのが最初で、何度も建て直されているそうですが、現存する4層の内、一・二層目は宋代に、三・四層目は明代に鋳されたものだそうです。
544年に梁武帝萧衍が北固山に登り、目の前の壮観な景色に感嘆して「天下第一江山」の六文字を書き残したと言われています。現存するこちらの石刻は清代に彫られたものだそうです。
上部にある北固楼の題字は毛沢東によるものです。驚いたことに、現在の北固楼には鉄釘は一切使われていないそうです

こちらは南宋の政治家・詩人であった辛棄疾ゆかりの地でもあります。「南乡子 登京口北固亭有怀」という詩は特に有名です。
何处望神州?
满眼风光北固楼。
千古兴亡多少事?
悠悠。
不尽长江滚滚流。
年少万兜鍪,坐断东南战未休。
天下英雄谁敌手?
曹刘。
生子当如孙仲谋。
最後の「生子当如孙仲谋」という句は元々曹操の言と伝えられており、《三国志・吴志・吴主传》に記載があります(本文ではなく裴松之による注釈部分)。“十八年正月,曹公攻濡须,权与相拒月余。曹公望权军,叹其齐肃,乃退。”裴注:《吴历》曰:“……权行五六里,回还作鼓吹。公见舟船器仗军伍整肃,谓然叹曰:‘生子当如孙仲谋!若刘景升儿子,豚犬耳!”現在では、自分より若い人に対し、(真の才能と学識があると)褒める時にこの言葉を用いることもあるみたいです。(言ってる人を見たことがないし通じる人も限られると思うが。笑)
それにしても豚犬とボロクソにディスられた劉琮(劉琦はこの時すでに亡くなっている)カワイソスΣ(゚д゚lll)
ちなみに、あの百度の社名は辛棄疾の詩「青玉案(元夕)」の中の一節「众里寻他千百度」〈(祭りの)人ごみの中から、彼女を百たび、千たびも捜す〉から取られているそうです。何それ超まろんちくちく(≧∀≦)
他にも蘇軾を始めたくさんの詩人がこの地で作品を残したそうです。
少しの間でしたが雄大な歴史の浪漫に浸ることができました(*´ω`*)
正史の孫夫人についての記述はとても少なく、蜀書二主妃子伝にも列せられていません。穆皇后伝、法正伝、趙雲伝にちょろっと記述があるくらいです。しかも、正史を読む限り劉備軍団内での評判や劉備との仲もそんなによろしくなかったと思われます。。。では、何故後世の人々は孫夫人が劉備の死を知って長江に身を投げたという伝説や「龙凤呈祥」のような京劇を作ったのでしょうか。私には特定する術がありませんが、たとえ想像であったとしても、年齢や国同士の利害関係を超えた愛があっても良いと思いますし、もしあったとしたらそれはとても美しいものなのではないでしょうか。
説明書きの通りですが(だんだん面倒くさくなってきた笑)、整備中で見ることができませんでした。゚(゚´ω`゚)゚。

試剣石
出入口付近にあります。ぱっと見わからないので長い時間探しました
本当は石に「试剑石」と書かれているのですが、経年による為か文字がほとんど見えなくなっていました


孫権はこの時まだけっこう若いはずですが、おっさんに見えますね。(ファンの方すみません
)

事前にこちらへ来られたことのある日本人の方のブログ記事を拝見した際、三国志の英雄達の人形が飾ってあるお写真がありました。2周まわって長い時間探しましたが、いくら探しても見つからないので清掃員のおばちゃんに尋ねてみました。すると驚きの回答が(๑•ૅㅁ•๑)
「あれは古くなったから捨てられた」
「私達はお金がないから新たに設置することもできない」
ちょwwwww おばちゃんwwwww夢壊れるわwwwwww
しかも「被淘汰了」って言われましたからねwwww淘汰wwwwするなしwwwwwwww
检票口を入ってすぐのところにインフォメーション兼お土産屋さんもありました。お土産は全体的にイケてなかったのですが、トランプを購入しました(≧∀≦) 現物が手元にないので今は絵柄をアップすることはできないのですが、劉備と孫権がjokerという中々ニクいデザインです(≧∀≦)
すみません!キリがないのでこの辺りで〆ます!紹介しきれなかったスポットもありますがごめんなさい。゚(゚´ω`゚)゚。余力があれば金山寺編に続きます。