Art book
「メンタルに効く西洋美術」
宮本由紀著(マール社)
友人に教えてもらって読みました。
美術に関しては素人の私が読んでも、面白かったです。
内容も面白いのですが、ちょいちょい登場する土井智子さんの挿絵も可笑しくて…。
オビでも(イタリア在住・ミケランジェロさん・30代)がぼやいてます。
「あの絵はウケたけど、ほんとは描きたくなかった」
ミケランジェロさんのTweet、ウケます。
登場する巨匠たちのメンタルも強かったり弱かったり…。
ゴッホ、ゴーギャン、ダヴィンチ達ルネッサンスのオールドマスターをはじめ…
やり手女性メディエーターのカサットの話も良いです。
イギリス好き、紅茶好きの方には外せないホガースやティソまで登場するのが嬉しいです。
紅茶の勉強をしたら必ず登場するこの二対の版画の詳細や、画家ホガースがそこに至る経緯、18世紀の国防や経済などの背景も垣間見え、何度も読み直してしまいました。
彼の今に通じるビジネスセンスも面白いです。
「インテリ理論派のレイノルズvs庶民的感覚派ホガース」
も面白かったです。
初代ロイヤルアカデミーの会長に就任したジョシュア・レイノルズはイギリスの美術界を変えた芸術家です。
1905年にビクトリア&アルバート美術館のファサードに32人の芸術家の彫像が設置されました。もちろん2人も並んで入っています。
ですが、なんと2人の彫像につけられた名前が逆になってるのです!
そんなことってある?!
これはすぐにでもロンドンに飛んで確認したい部分ですね。いつ行かれるかな?
ジャポニスム作品でも有名なティソは、パリからロンドンに居を移しても成功します。
想像力を掻き立てられるファッショナブル絵画の印象が強いと思います。
が、その後の宗教画家への転身にこそティソの本筋があることを教えてもらいました。
知らなかった写真家ドラシア・ラングやアメリカの女性収集家ルイジーヌ・ハヴェマイヤー夫人などについても楽しく学べて、とても良い気持ちになれる本でした。
知らなかった写真家ドラシア・ラングやアメリカの女性収集家ルイジーヌ・ハヴェマイヤー夫人などについても楽しく学べて、とても良い気持ちになれる本でした。
好奇心のサイクルは止まらない!
〈追記〉
2020/10/31(土)19:30〜
由紀先生のonlineトークイベントがあるそうです。鋼メンタルゴーギャンvs豆腐メンタルゴッホとか面白そう