第五作目

(あらすじ)時は江戸時代、天草島原の乱の数年後。キリシタンの摘発と迫害が過酷を極めた時代…元宣教師であり、今ではキリシタンを取り締まる身となった「背教者」フェレイラは、ある目的を秘めてキリシタンの女の取り調べにあたっていた。その目的とは、かつて天正遣欧少年使節がローマ教皇に謁見した折、日本にキリスト教を広めるためとして授かった財宝を探し出すこと。その価値は百万エクーに及ぶという。

それをかつて棄教を強いられた折、ともに拷問を受けた使節のひとり、ジュリアン中浦から聞いていたフェレイラは、その真偽をはかるべく、幾多の女性信者、それも処女を吟味していたのだが、ひとりの女信者の取り調べによって本当であったことを悟る。ジュリアンによれば、財宝の隠し場所は15人の処女信者が胎内に持つ金の鈴に秘められているということ、その鈴を持つ者を、フェレイラが預けられた青銅の十字架が明らかにするということ…フェレイラはその「十五童女」の1人を見つけ出したのだ。

報告を受けた幕府老中、松平伊豆守は財宝を入手し、キリシタンの手に入ることを防ぐため、配下の伊賀者のうち「天草衆」15人を童女達が潜む長崎の地へと派遣する。天草扇千代を頭領とする彼らは、父祖の地に一族再興をかけて「十五童女」を追う。

また、配下から情報を聞いた、当代一の軍学者といわれる由井正雪も幕府転覆計画の軍資金として財宝の奪取を狙う。彼が派遣したのは配下の手練れ甲賀忍者やはり15人。

かくて異国情緒あふれる長崎を舞台に、伊賀忍者、甲賀忍者、そして大友の忍法を使うキリシタン「十五童女」達の血みどろの戦いが始まった…

 

 

『十五童女(大友忍者)』

①モニカお京(忍法ー不知火)

②ウルスラお珠(忍法ー鱗の宮)

③サヴィナお志乃

④ルフィナお貝(忍法ーとかげ舌)

⑤マルタお霧(忍法ー小判鮫)

⑥マグダレナお雪

⑦ジュリアお香

⑧カタリナお冬(忍法ー羅切)

⑨クララお酉

⑩ベアトリスお鞍(忍法ー木ノ葉蝶)

⑪エテルカお蝶(忍法ー死眼彫)

⑫フランチェスカお夕(忍法ー月ノ水泡)

⑬ガラシャお丈(忍法ー蜜霞)

⑭テクラお波

⑮ジュスタお笛(忍法ー空蝉)

 

 

マリア天姫(忍法ー黄泉がえり)

 

ミカエル助蔵(忍法ー髪縫い)

 

 

『伊豆組天草党(伊賀忍者)』

①天草扇千代(忍法ー山彦)

②鳥羽大膳亮

③志摩法之進

④葛城道四郎(忍法ー道四郎憑き)

⑤秩父八十八(忍法ー双面)

⑥那智孫九郎

⑦阿波小刑部

⑧勿来銀之丞(忍法ー鎌いたち)

⑨厨川半心軒(忍法ー死人鴉)

⑩百済水阿弥(忍法ー墨陽炎)

⑪結城矢五郎(忍法ー肉鎧)

⑫曽我杢兵衛(忍法ー水絵)

⑬中嶽塔之介

⑭騎西半太夫

⑮当麻伊三次

 

 

『張孔堂由井組(甲賀忍者)』

①真昼狂念(忍法ー砂仮面)

②漣甚内(忍法ー水馬)

③日ノ輪内膳(忍法ー玻璃燈籠)

④十六夜鞭馬(忍法ー雲雨傘)

⑤鶯道忍(忍法ー琴蜘蛛)

⑥不知火左京(忍法ー玻璃燈籠)

⑦天王寺勘助

⑧桐ノ木将曹

⑨弟子丸銅斎(忍法ー肉豆腐)

⑩大文字弥門(忍法ー稲妻)

⑪篝兵部(忍法ー我食い)

⑫猿羽根冬心(忍法ー指かいこ)

⑬秦卍丸(忍法ーくさび独楽、おんな化粧、おとこ化粧)

⑭赤厨子丹波

⑮朽ノ葉帯刀(忍法ー犬さかり)