第二十五作目
この時代の堺は東洋の自由都市、鉄砲と弾薬の最大の供給地でもある。
永禄8年(1565年)将軍足利義輝の御前試合にて、剣聖上泉伊勢守の弟子たちが、魔術を扱う根来忍者にいともたやすく敗れ去る。これを見た国友村の若き鍛冶職人・ミカエル厨子丸は、もはや剣の時代でないことを知る。
松永弾正の命で、一万二千の根来僧兵が将軍足利義輝邸を襲撃。将軍を殺して(永禄の変)、御台である夕子の方、愛妾昼顔御前を奪おうとする。呂宋助左衛門と曾呂利伴内は夕子の方を救出し堺に匿う。厨子丸の恋人鶯は、夕子の方と間違って捕らえられ惨殺されてしまう。
厨子丸は復讐を誓い、自ら開発した兵器の力で、松永弾正と三万の根来僧と戦う。だが籠城の堺は、昼顔の方によって内部崩壊してゆく。