年々、記録更新の夏の暑さの中、先月から、もやもやもんもんとした気持ちが胸の奥から、じわじわやってくる感覚が。

何かこの気持ちを追い払ってくれるものはと・・・・

グレン・カーターパワーに助けてもらう。

この世を去った方では無理なのです。もうすぐ一周忌がやってくるのです・・・・


ウォークマンに入れた「ジーザス・クライスト=スーパースター2000」のサントラを、繰り返し繰り返し聞き、作品のパワーに、暑さを虚しい思いを、紛らしている。



「ジーザス・クライスト=スーパースター」

自分にとって、こんなに大事な作品になるとは・・・



初めて出会ったのは、秋田の高校時代。初めて見た劇団四季のステージがそれだった。
見終わった後、体の震えが止まらなかった。

終演後、交流会があり、夢心地のまま、鹿賀丈史さん、市村正親さん、久野綾子さんと、サインを頂き、写真を撮った、今思うと魔法のような夢の一日だった。



時が流れ、上京。リバイバル上映を見つけ、初めて飯田橋のギンレイホールへ。1973年版「ジーザス・クライスト=スーパースター」を、見に行った。

あの興奮を期待し、完全にすかされてしまった気分で、映画館を出た。

なんだか違う!こんな作品だっけ?

3年前の興奮は、生だから?!それにしても?!始まりと終わりのあの今までは、とても気に入っているシーンも、違和感そのものだった。



さらに相当な時間がたち、2020年、通勤電車で、「ジーザス・クライスト=スーパースター」コンサートのポスターを見かけ、行きたくなったが、コロナ禍断念。

その代わりに、見たことのない、「ジーザス・クライスト=スーパースター2000」と「21世紀版 アリーナツアー」のBDをネットで購入。2000年版、階段を転がり落ちる、グレン・カーターの姿に、ドはまりした。

 

ネットで、ブログを検索、読みまくり。グレン・カーターのネット追っかけ?!も。訳が違いすぎると読んで、DVDも購入し直した。

 

熱を帯びた、体を張った演技に見とれ、何度も現れる群衆の、異様なパワーに、なつかしい感触が戻ってきた。

ユダの悩み、イエスの苦悩は、この作品でいつも言われる見どころ、魅力。
 

歌唱力はみな素晴らしく、特に、大好きな「ゲッセマネ」の熱唱には、誰もいつも、引き込まれてしまう。

 

ただ、2000年版を見たとき、この作品から、強烈な群衆の熱、圧、怖さを感じた、最初の出会いを思い出して、ぞくぞくした。

幸せに包まれたグレンのイエスの笑顔が、どんどん歪んでいく、血だらけになっていく、その周りにいてじっと見つめている群集の怖さ。

ユダが、マリアが、ピラトが救いの手を差し伸べても、群衆は、情け容赦ない。群衆心理に振り回される登場人物。この作品から感じる名もなき人々の群集心理の恐ろしさ。
そして、神へと、つながっていくラスト。救われるのは誰なのか・・・・


 

自分にとって、この作品の変わらぬ魅力は、群集心理に振り回されていく人間模様だと、はっきり確信。現代にもつながる、名もなき(名前を出さない)人々が持つパワー、怖さ。

2000年版の、若く蒼いイエス、グレンの「ゲッセネエマネ」の熱唱(グレンは泣きません)は、群衆と対峙する、覚悟の表情に、ポロポロ。



いつも、

 

やりきれない事がある、

 

どうにもならない事がある。

それでも、受け入れ、前に進むしかない。

 

そんな気持ちに、させてくれるのが、

自分にとっての「ジーザス・クライスト=スーパースター」



まだまだ、魅力全然描き切れていませんが、

今日はここまで・・・


今日も、「ホザンナ」「ゲッセマネ」聞きながら、眠ると思います。