完結編にしようと思っていたが、また思い出すといけないので其の四。


小学校の頃だったか、学校から「本人を将来どういう職業に就かせたいか?」というような趣旨のアンケートが配られ、父がそれを記入した。


今思えば、夢を書いたのかなぁ。


なんとそこには「医者」と書いてあった。


医者がどういう職業かは解っていたが、医者になるのには、お金がかかり、何より頭が良くなければダメだということは、ちーとも知らなかった。


その頃は多分、パイロットになりたいとか、刑事になりたいとか言っていたのであろう。(実は最近までF1ドライバーになりたいなどと言っていた)


で、父が何故そのようなことを書いたのかというと、私は昔から手先が器用だったからだと思う。



幼稚園の頃、私は「油ねんど」が大好きで、朝から晩まで怪獣のようなものを作っていた。


小さいものを、たくさん。


で、幼稚園に行くと、友達がきて、「たっちゃん、何か作って」と言ってくる。


次から、次へと。


油ねんどが大好きな私は「うんいいよ。そのかわり少し、ねんどちょうだい」という。


少しならばと、みんなチョットずつくれる。


同じ子に再度作ってと言われても、また少しもらう。


「さっきあげたじゃん」と言われるも、1回は1回である。


そんなことを毎日繰り返していたら、私の油ねんどは普通の5~6倍の量にふくれあがっていた。


まるで、牢名主か大親分の粘土のように。


ほいでもって、みんなのは私にくれた分だけ少ない。


ついに、ある時、担任のマチコ先生が、


「みんな、どうしてそんなに、ねんどが少ないの?たっちゃん!なんでアナタのは、そんなにたくさんあるの!?」


そうしたらみんな、「たっちゃんに、とられた~」だと。


マチコ先生は、私のねんどの大半をむしり取り、みんなに少しづつ返してしまった。


それでも先生は解っていたんだろう。


私の残った油ねんどは、みんなのより少しだけ多かった。



次の日、私は熱を出し、あんなに好きだった幼稚園を休んだ。←あーかわいそう。



でも、小さい頃から、そんなビジネス的才能があったんだったら、今頃はとっくに金持ちの社長のはずなのにねぇ。


チャンチャン