ワンピースケースの開け方 | 機械式時計のムーブメントは美しい・・・と思う今日この頃

機械式時計のムーブメントは美しい・・・と思う今日この頃

アンティーク機械式時計の分解と組立て

えーと。。。
「のんき様」リクエストの、工具紹介と使い方なんぞを記事にしてみました。   笑)
 
腕時計の中には裏蓋側に溝が無く、裏蓋側から開けることの出来ないケースがあります。
言ってみれば、裏蓋とケースが一体となっている物で、ワンピースケースと言います。
 
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私の持っているワンピースケース時計はロンジンしか有りませんので、これのキズキズ風防を取り替えることにして開けてみたいと思います。
 
本当はセイコーのワンピースケース物が一般的で、機械の取り出し方などもちょっと特殊なので、そちらの方が記事としては面白いのですが、残念ながらセイコーの時計はエルニクスしか持っていません。。。  泣)
 
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裏蓋側です。丸くなっている所が蓋のように見えますが、極浅い溝が切ってあるだけで取れません。
 
ではどうやって機械を取り出すかと言うと、文字盤側からアプローチする様になっています。
風防を外し、竜頭を外し、(セイコーはベゼルも外すようです。)文字盤側から機械を取り出します。
 
そこで!! 風防外し器(勝手に命名!)が登場です。
 
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本当の名前はクリスタルリフトとかグラスリムーバーとか言うようですが、オク等で検索してもヒットしません。 笑)
でも「風防外し」で検索するとちょっとはヒットします。  笑)
これ以外にセイコー製のS-10と言うリムーバーもあるようです。(S-10だったかなぁ…記憶が曖昧です。)
 
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黒い取っ手を回すと爪が開くので、風防のサイズに合わせます。
 
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んで…風防を掴んだら少しきつめに絞っていきます。あんまり絞りすぎるとプラ風防なのでパキっと割れます。 笑)
この絞り加減は何回かやらないと解からないかと。。。 (風防を2~3枚割ると確実に会得できます。 爆)
 
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取れました。。。ロンジンの場合インナーリングがあるだけなので、竜頭を外せば機械を取り出せます。
 
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巻芯がジョイント巻芯なので、引っ張ると外れます。(巻芯が2個に分かれるタイプです。)
 
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っと言うわけで、機械を取り出せました。
 
ここで風防を取り替えようとしましたが、又してもサイズが合いませんでした。  泣)
このサイズが極一般的なのか他の時計の風防交換に使ってしまっていて、このサイズのみ欠品です。(先に風防サイズを測ってから取り掛かれば良かった…  泣)
 
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今度は風防を戻す作業です。
この工具を使います。
つまみ部分を緩めて銀色のスライダー(勝手に命名!)を嵌め込む風防のサイズに合わせます。
 
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サイズ調整が済んだらつまみを回して固定します。
銀色スライダーの厚みの分が時計の方に嵌まり込みます。
 
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んでっ、風防を爪で掴んだら時計に合わせて黒い取っ手を絞込みとは反対方向に緩めると、パチッと風防装着完了です。
 
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6時位置にあった傷が1時位置に移動してしまいました。
傷だらけなので近いうちに風防交換をしたいなぁぁ。
でも他にも私を待っている時計がたくさん有って、これはだいぶ先になりそうです。 (とっとと分解したままのラドーを何とかしろよ!! って声が聞こえます…  爆)
 
 
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