聖域なき店舗閉鎖で問われるセブン流の百貨店経営の真価

「次は、どの店舗が閉まるんだ?」。セブン&アイ・ホールディングス傘下のそごう・西武の百貨店、西武有楽町店が年末に閉店することになり、ブランド関係者は動揺を隠さない。同社の都心店の閉鎖は、昨年のそごう心斎橋店に続くもの。店舗閉鎖に聖域のないことをあらためて示した。

 そごう・西武が全国に28店(2008年時点)展開する百貨店のうち、赤字額だけでいえば、最大だったのがそごう心斎橋店。次いで大きいのが西武有楽町店である。数字だけ見れば、心斎橋、有楽町と閉鎖する順番は妥当といえる。

 だが、西武百貨店にとって、有楽町店は数字だけでは測れない役割を果たしてきた。

「ファッションの最先端を走るという西武百貨店のイメージを支えてきたのが、池袋、渋谷、有楽町という東京都心の3店舗。ブランド誘致のうえで、この“三位一体”が武器になっていた」(西武百貨店OB)という。

 西武百貨店の旗艦店は、言うまでもなく池袋店で、売上高で1389億円(08年度)、グループ百貨店の利益の大半を稼いでいる。しかし、池袋は市場規模こそ大きいが、地域性からファッションイメージを打ち出すには弱い。それを補完してきたのが、渋谷、有楽町という好立地店だった。

 西武有楽町店がこの10年間、赤字を垂れ流してきたのは高い固定費ゆえだ。隣の阪急百貨店有楽町店と比較してみよう。

 08年度の売上高では、西武有楽町店の160億円に対して、阪急有楽町店は120億円。にもかかわらず、阪急有楽町店は、2000~07年度と黒字を維持してきた。建物のオーナーが同じ阪急グループの東宝なので、経費コントロールができていたためだ。

 一方、西武有楽町店は、建物のオーナーが朝日新聞社などで、バブル期の契約を引きずり、賃料が高いままだ。

 さらに3年前の改装投資が裏目に出た。百貨店にとって歩率(取引条件)が悪いからとセレクトショップとの契約を打ち切り、B館に化粧品を集積した。赤字幅は縮小したが、ファッション性の強みが薄れてしまった。

 西武百貨店は、「東京に3店舗」という看板で、海外の有力ブランドをいち早く取り入れたり、取引先が近隣の競合百貨店に重複出店しないよう強く迫ることができた。有楽町という顔を失い、今後、取引先の競合店への流出は、歯止めがきかなくなりそうだ。

 セブン&アイは、百貨店市場の縮小を見越して、旗艦店に集中する戦略を打ち出している。今後も経営効率を重視した店舗閉鎖は続くだろう。

 しかし、採算性を優先して、このまま百貨店の独自カラーが弱くなる経営戦略に走ると、営業力低下を招く危険性がある。

衣料品でも低価格PBを導入
ミレニアムが進める脱“百貨店”

 セブン&アイ・ホールディングス傘下のミレニアムリテイリングが、従来の百貨店モデルからの脱皮を志向して、低価格路線を進めている。

 婦人・紳士・子ども服やインテリアで、従来商品より4割ほど安いプライベートブランド(PB)の「リミテッドエディション」を、9月からそごうと西武百貨店で発売する。

 思い切った低価格を実現するには、「従来の取引先との協業だけでは限界がある」(松本隆・ミレニアムリテイリング取締役)と、ショッピングセンター向けアパレルで中国に200の協力工場を持つクロスプラスなどと組んだ。デザインやパターンの点数を減らし、百貨店側が完全買い取りで在庫リスクを取る。婦人服ならジャケットが1万2000円、カットソーは6000円という価格である。

 さらに、従来の取引先とは、賃料の引き下げや、立地のいい売り場を提供するのと引き換えに仕入れ価格と販売価格を共に1~2割抑える。

 全国百貨店の衣料品売上高は、不況とファストファッションに押されて、2009年上半期(1~6月)は前年同期比13.9%減と大苦戦中だ。消費者の目が肥えたこともあり、「2010年から始まる10年間は、ファッションの世界は“ロープライス”が一つのテーマ」(デザイナーの田山淳朗氏)と、この流れは続きそうだ。

 ミレニアムは、すでに食品ではセブン&アイのPB「セブンプレミアム」を導入するなど、従来の百貨店モデルから舵を切っている。

 ただ、衣料品PBは、「最初の一年間はどこがやってもうまくいく。在庫評価が出てくる2年目からが正念場」(アパレル関係者)だ。過去に百貨店が始めた衣料品PBは、在庫評価損が発生すると、結局メーカーに返品して、うやむやになり立ち消えになってしまうケースが多かった。

 時代のあだ花で終わらないためには、いかに腰を据えて、本格的に取り組むかにかかっている。


上記のニュース通り、今百貨店は大変だ、


正確に言えば、今に始まったことではない、、、、、、、



何かの記事でも、就職したくない業界トップ3に見事ランクインしていた。



さて、百貨店はどこへ着地しようとしているのだろうか。。。


まさか、今は不景気だから、時期が来れば待ち直すだろうとなんか


考えていないと思いたい。。。。。


一番上の記事は、これからの百貨店の撤退劇の本の序章だ、、


これからは不採算店はすぐに撤退し、各百貨店のPBブランド商品のセールと共に


どんどん量販店化していく、、、おしゃれが、どんどんディスカウントされ


中堅ブランドも衰退の一途をたどる、、、


安いのに質がよい、安いのにおしゃれ、今はそんなの当たり前。。。。


高い意味がわからない。。。。


『それいいね』実はグッチなんだ、、、、なーんだ。。。。


『それいいね』実はH&Mなんだ、、、オーいいねー。。。


そんな感じ、、、、、・・・・。。。。。



これから5年、いや3年で百貨店は量販店化する。


その序章が、今回の西武の撤退である。

西武といえば、親がイトーヨーカドーなのでそういうこと得意ですね。。。。


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