レースの海から
人魚のセミヌード



墓地のクローゼットから
フリルの死



色づく頬は
薔薇の香水



唇の明かりを灯すまで
月の窓を開けないで



乳房の先には
流し目の蝶



めくられそうな
初夜の羽根



奪われそうな
桃色の神隠し




★(囁き)ギター弾きの女
 少女の春は今宵の月の花ざかり
※宇野亜喜良の絵に私の詩を添えさせていただきました