煙草の煙から生まれたの
マッチの過ちに火を付けたから


行きづりのグラスに
愛の罪を注いで


真夜中に咲く薔薇の秘言を
甘い嘘で暴いて


虚ろに揺れる眼差しに
そっと罠を仕掛けて


唇から漏れる熱い吐息を
冷ややかなその指で塞いで


首筋に伝う悪の足跡を
死の淵まで追い詰めて


そして辿り着いた快楽を
胸の小部屋で戒めて


今宵をけがす…恥じらいの すべてを



★女は男の捧げ物…されど男は女のいけにえ
 (囁き)ギター弾きの女
※金子国義の挿絵と
 P.アンジェリックの著書に敬意をこめて…
 愚かな私の詩を捧げます…