レースのカーテンが
秘やかに透けているから
風が女のフリルをめくる




夜の視線が
しめやかに燃えているから
肌がひっそりと灯りを漏らす




虚ろげな木の葉が
けだるく揺らめくから
乳房の月がほのかに色づく




樹々(じゅじゅ)の雫が
耳元で囁くから
腿の狭間で花弁が舞う




微笑みの木陰で
蝶がヴェールを脱ぐから
夢は優雅な森になる





★エロスの森はとってもエレガンス
 (囁き)ギター弾きの女
※土井典の「夜の散歩または貴婦人の愉しみ」の人形に
 詩を添えさせていただきました