僕の舌のまどろみで君はしなやかに溶け始める
食べられてゆく悦びを躰で感じながら…


青ざめた朝のテーブルは秘やかな夢のめざめ
ナイフの眼差しがうっとりとなれの果ての骨をみつめる
フォークの快楽が鼻際で甘い血の匂いに酔いしれる


野蛮な海の野性が羽根をはためかせ
背中の儚げな産毛をもてあそぶ


麗らかな皿の上の…美しい死想にゆさぶられて



★オスの人魚は野蛮なナルシスト
 されど美しい朝の死想がよく似合う
 (囁き)ギタ一弾きの女