翌日、
昨晩は頭痛を訴え戻してしまったが、その後安定剤と吐き気止め処置を施したこともあって眠れた様子だった(ほっ…


朝、大腿と腕より採血したそうだが
腿は腕とは比べ物にならないくらいの痛さだったそうな(汗

それ聞いた自分もなんだか内腿が痛くなった
(;´д`)←


胃の手術のため前日21時より絶飲食。
点滴で満腹中枢満たされてるので空腹という苦は全くないもよう…

朝食はもっぱらフェジン(鉄剤)点滴とオメプラゾール(胃酸抑制)注液といったところだ。


午前中、術前に奥さんと一緒に麻酔科へ…

麻酔科の先生より本日の順序説明を受ける。


…………………

全身麻酔を施し硬膜外麻酔も併用するという。

この硬膜外というのは
なんでも背中から管をいれて、神経が集束する脊髄近くの硬膜周辺に麻酔をかけるというもの。

術後継続して痛み止めを使うためなんだとか…


まぁ、そりゃそうか、、
胃を処置するのに開腹し体の深部まで切開するわけだから、術後襲う痛みは想像を絶する。考えただけでぽんぽんが痛くなってくる←


手順にすると


1.まず背中に局所麻酔を注射し硬膜外麻酔の管を通す。


2.その後、全身麻酔をマスクにて吸入。おやすみ…


3.そして酸素管通してオペを始めます、メス。

全身麻酔は、文字通り・読んで字の如く
全身をマヒさせるわけだから
例に漏れず肺の機能も停止してしまうため呼吸もできんくなるから、口から酸素管を入れて直接酸素を供給する。


4.閉腹後、徐々に全身麻酔を解いていき
意識が戻りだしたら痰や唾液を除去して酸素管を抜く。


5.以降、背中に痛み止めを注入できるボタンを常備。一応タイマーつきで定期的に痛み止めが注入されるようにはなっているようだが
それでも我慢でけん時用。※連射は不可

それとナースコールと二刀流で握っててくださいとのこと。


6.経過観察しながら術後4~5日で背中の管は抜けるそう。


考えてみりゃ当たり前なんやけど
手術する前後のプロセスにももちろん同意事項があり、そのリスクを承認する必要があった。

手術をするというのは始終なにかしらの命の危険がつきまとう"真剣の場"なのだ。


あと補足で、全身麻酔解けた後で乗り物酔いする人は吐き気をもよおすとも…

わぉ、最後に爆弾発言( ・_・)ノΞ●~*
大丈夫か?うちの奥さん。。

…………………


麻酔科から病室へ戻り、しばらくすると看護師さんがいらして手術は昼過ぎより行うとのこと。

手渡された手術着に着替えたり用を足したりした後、ふたりしてソワソワ…


午後からお父さんお母さんとばっちゃんもいらした。


そして看護師さんが呼びにいらして自足で手術室へ向かう。


自分この時点で手術やらとは無縁の人生を送ってきてたけど、ベッドや車イスに乗って手術の場へ向かうのと自足で向かうのとでは
恐さというか不安の"質"がまたちょっと違う気がする。

入院棟と治療棟を隔てる自動ドアをくぐる前に振り返り、「行ってくるね」と寂しげな笑みとともにバイバイしてくれた奥さん。

こわかったろうなぁ…不安だったろうなぁ…


奥さんが治療棟へ入ってったのが14時過ぎくらい。ご家族はここで待つか病室で待つか、はたまた談話室等で待つか…


如何ほどかかる手術か分からなかったことと、
この人数で団体部屋の病室で待つのもあれだと思い、しばらくはみんなと一緒にその場にあった長イスに腰掛け待つことに。 



………1時間。


この"境目"にいると、実にたくさんの患者さん達が入院棟と治療棟の行来をするのを目の当たりにした。

運ばれていく患者、付き添う親族?もいれば独りの人も。

このひと家族ひと家族にベクトルの大小はあれど自分らと同じよな絶望や希望が混沌としてて

ひとりひとりのドラマ(人生)が垣間見える、そんな気がした。



………2時間。。


一緒に待ってるお父さんお母さんやばっちゃんは入れ替りウトウトと首部を傾げる。お疲れなのだろう…


自分は疲れてないからであろうか、はたまた"心配症"ゆえか、眠気の「ね」の字も頭になかった。



……………3時間。。。


この頃にもなると、奥さんより後に治療棟へ入ってった患者さんが次々と"生還"を果たし入院棟へと戻っていく。


付き添いの方の安堵の表情をいくつも見る度
「よかったよかった(´ω`)」と思う反面、

奥さんが未だ戻らぬ事実にさすがに一抹の不安が爆発しそうでじっとしてられなかった。
まさか…と悪い事ばかり頭を過る。


もしかしたらもう戻ってきてやしないかと一旦病室へ戻ってみると奥さんのベッドがなくなっていた。

ナースステーションそばを通った時、看護師さんに経過報告で「もう少しで手術終わるそうですよ」と告げられ

お父さんお母さんばっちゃんに伝えに"境目"まで非常階段を早足で降りてった。


それを聞いたお父さんらは、談話室へ移動し待つ事に。自分は"境目"の自動ドアに張りついて待つことにした。。


……………4時間を過ぎた頃だろか。。。


磨りガラス越しに見える陽光も薄くなり、
人気(ひとけ)もほぼ無く"境目"の扉が開く事もない静かな時間が流れる、、、

長イスにぽつんと居る自分の携帯バイブ音が突如ブーブー鳴り響く。看護師さんからだ。

手術終了を知らせる電話で、まもなく病室へ戻りますよとの事。

電話を切った後、大きく長いため息が溢れだす
( ; ̄^ ̄) =3


すぐさま談話室のお父さんらに伝え、みんなで病室前の廊下で今か今かと奥さんの帰りを待つ。

しばらくすると奥さんを乗せたベッドが廊下の最終コーナーを抜け姿を見せた。

病室へ入ると医療機器やらセッティングがあるのでその場でしばし待つ…ソワソワ


諸々終えた看護師さんから入室許可がおり
みんなで奥さんのもとへ。

麻酔から覚めて間もないので意識が朦朧としながらも目には力が戻ってきているし、言葉こそはっきりしないが話せるし聞こえているようだ。


奥さんがこうして"生還"し、まずはひと安心…とはまだ言えない。

間もなく施術してくださった先生より状況報告のためお呼びがかかり、みんなで会議室?へ…


結論から言うと手術は成功。
当初の計画通り"胃壁"を作り、バイパスも開通。

ただ…施術の最中、腹水が少し溜まっていたそうでそれも除去したとのこと。


腹水。そうか…末期だもんな。溜まりだしててもおかしくはないが。。。



それから術後の経過観察によって痛み止めの管を抜いて、水分摂取、運動etc…と、
段階を踏まえて復帰させていくとのこと。

それを経てやっと化学療法に移ることができる。


まだまだ課題だらけだ…。


…………………………

先生からの報告を終え、
一同は奥さんのもとへ。

家族からよく頑張ったと労われると
「へへっ(´ω`)」と時折白く曇る酸素マスクごしに力なくも安堵の笑みが見て取れた♪
(´ω`)

日はとっぷり暮れ夜の訪れ。
お父さんお母さんはじっちゃばっちゃを送ってって帰るとのこと。

みなさん心身ともに疲れたろうて、、
お疲れさんですた(*・ω・)ゞ

自分も面会時間いっぱいまで付き添いその日はバイバイした。


…………………………


翌日。

今日も今日とて面会時間フライング気味に奥さんのもとへ♪
⊂( ^ω^)⊃

痛みは前日ほどではないが動くと痛む。

補助を受けながらベッド上で座ってみたり、様々な管をひっさげ立ってみたり、

初めは頭痛を患ったようだが徐々に慣れ昼頃にチャレンジした時には大丈夫そうだった。
( ̄▽ ̄)=3

経口での水分もちょこちょこなら摂取可能♪


術後の様子を看るためか採血とレントゲン検査も実施。

痛み止めのボタンはもぅほぼ使ってないようだったが、切開した腹部上部は座った時や重力・圧力がかかるとつっぱる感じの違和感と痛みを嫌がっていた。


そしてなにより奥さんを苦しめたのがやはりタン切り☠️

ツバみたいなやつに加え、胃液混じりの茶色のモノまで。セキするたびキズにこたえて苦しそう…涙

その日のうちに酸素マスクは外れたが、
1日中タン切りで消耗してつらそうだった。。


……………

術後経過2日め。

経口での水分摂取の正式な許可が出る。
といってもガバガバ飲めるわけではないが…

レントゲン検査の結果、縫合部良好と判断されたのだろう。

定期的に水分を取っても吐き気もなくよかった。


頻度はずいぶん減ったがタン切りに体力消耗、それ以外は回復傾向かな?


身体を起こしたり、座ったり、立ったり、
午前は頭痛が伴ったようだが、昼下がりに看護師さん同伴で3人で院内を1周歩いてみる。
(;`・ω・)

少し疲れたようだがしっかり歩けた☆
\(^o^)/


そしてこの日は奥さんのお友達が面会★
がんになってしまったことを告知した奥さんにとって最も親しい2人だ♪

自身もにわか見知る仲ではあったが、
積もる話もあるだろうと自分はお茶をお出しして部屋を出たから何をおしゃべりしたのかはわかんないけど、
久しぶりに笑えたようでよかった♪
(´ω`)


……………

術後経過3日め。

尿管とオムツが取れ、自力でトイレへ行けるようになった。

とはいえ点滴やら痛み止めやらお供に連れるモノは多く骨を折っていたが、昼前に便意を催しガスも出たよう♪


タン切りは相変わらずやけど、
体を起こしてできる分ある程度イキんで出せるから少しは楽にできる…のだろうか。


この日の昼より流動食が開始!
めしー(゚ Д゚ )

といっても、
おもゆ、お麩の味噌汁、プリン、栄養補助ドリンクとチャプチャプになりそな献立(汗

プリンは少し手をつけたくらいで、それ以外は全部完食!\(^o^)/

摂取中や食後も今までのよな胃留感はない様子だったが…

食後、少し休憩してから軽い運動のつもりで院内1周。ベッドに戻ってきてから少し気分悪そう、、

もしや!?Σ(;`・Д・)と察しエチケットスタンバイ。戻した。

茶黒い嘔吐物が見受けられたので
術後空っぽの胃が食事により刺激されビックリしたのか、、な。

一応、看護師さんに報告しておく。


術後、久しぶりに髪を洗ってもらえることに♪さぞ気持ちよかったろうて(´ω`)


だが、さっぱりしたのもつかの間。

あれよあれよと夕方は訪れ晩ごはんの時間…

おもゆ、ポタージュスープに豆腐汁とまさかのスープスープ(汗

胃の術後間もなくと理解していても、こうもチャプチャプで固められると見てる自分の気分が萎えるんやから奥さんはもっとやったに違いないが。

昼の教訓を踏まえ、それぞれ5口ほど手につけて終了。ちょこちょこ食べ( ・ω・)


しかし、タン切りの際に黒い吐瀉物、あまり間髪いれず続けて赤黒い吐瀉物を戻した。


先生に連絡してもらったところ、
結論は食物が入ったことにより胃が刺激された潰瘍部よりの出血だろうという話。

素人考えで自分としては咳の反動で施術部が裂傷してしまったのかと思ってしまい、
奥さんを想い微笑で介抱する裏側で背筋を冷や汗がつたう思いだった。
(*´э)ヾ(´ω`*///; ̄^ ̄)


先々の咳による誘発を危惧して看護師さんに相談し、「ネブライザー」なる加湿吸入器を用いてからは少し落ち着いた…かな。


だけど、この日1日の度重なる戻し。
"ごはんが食べられない"という現状に

「もぅ、おうちに帰れないのかな…(゚-゚`)」

と弱気になっていたため、メンタルを考慮し病院に泊まる許可をいただき付き添うことにした。


……………

術後経過4日め。

昨晩は就寝前にも加湿吸入してもらい穏やかに眠れた様子。。いや、自分がそばにいたから安心して寝れたに違いない(うぬぼれ


自分はといえば付き添いで病院に泊まるための申請受理された後、担架みたいな簡易ベッド(…いや、あれは担架だ。)が有料で貸し出されたが、

ベッド横の椅子に腰掛けほぼ寝ずで奥さんの寝顔をずっと見ていた。

想うことはたくさんある。



先生から指示があったらしく、
本日朝より一旦水分のみの生活に戻ると告げられたが、奥さんには焦らずゆっくりと慣らしていこうと伝えた。


でもホントにタン切りと食事を除けば順調に回復しているようで、だいぶ動けるようになってはきている。

今朝も自足で一緒にレントゲンを撮りに行った。結果も腸閉塞等もなく良好とのこと♪

よく歩いて腸の動きを活発にするよう先生より助言いただいたこともあり、院内を5周歩いた♪
がんばた\(^o^)/


昨晩より大分落ち着いてるようなのでこの日はお家に帰ることに。


…前の病院含め、入院生活になってから毎日通っているが、面会満時間前に奥さんが歯磨きしてベッドインしたのを見届けてからバイバイするのが日課だった。


この日も鏡の前で歯磨きしてる後ろで奥さんを見ていた。

口をゆすいでブラシを洗った後、鏡に映る自分(奥さん)と自分(ユーレイ)を見て

(´ω`)ニコ★

と笑う奥さん。

どんなにつらくて不安だって、1日の終わりを笑顔でしめくくる。互いに苦しい日々の中にあって心安らぐ時間である。。


……………

術後経過5日め。

就寝前と食前と定期的に加湿吸入してもらうようになってから調子がいい☆

背中よりの痛み止めの定期流量も徐々に減量しており、歩く前と咳をしたい前にボタンを押すくらいで臨時ではほぼ使用していない。

麻酔医さんが日毎流量機器のメモリを確認にいらしてて流量履歴でそれを知り、この日背中の痛み止めを抜いた。

煩わしい管類から解放された\(^o^)/


ただ、座位から前屈姿勢をとると腹部を
=(;゚;Д;゚;;)⇒グサッ!!と刺されるような痛みを伴うらしい。
それは腹切り?を何度も体感するに等しい苦痛であろう…

それを想うと、在りし日の武士の生き様・覚悟にはホントに頭がさがるm(_ _)m


昼から流動食再開。

おもゆ、とき卵汁、プリンをそれぞれ5口分ほど手をつけ様子見…

背中の痛み止めを抜いたので、食後の薬にロキソニン錠が追加。


しかし、これがまったく効いてない様子(汗
ダイレクトに入れていた薬の効き目に対して経口錠は比較に値せず…か?

急遽点滴でも痛み止めを入れてもらったがそれでもそれでも。

晩ごはんも7~8口ずつ手をつけ吐き気などもないが、如何せんつらそう…


ダイレクトかつ定期流入していた痛み止めの"影"に隠れていた痛みが一気に噴き出した(自覚した)ようで、

長期のベッド生活も相俟って腰、背中、お腹、おしりが痛み、楽な姿勢がなく奥さん泣きべそ
(;_;)

弱気になってる奥さんをなんとか元気づけたいけど、、自分はダメだなぁ。


と、そんな時に「がん相談支援センター」相談員の看護師さんが様子を見にいらしてくれた♪
.。゜+.(・∀・)゜+.゜

そこで八方塞がりの奥さんの苦悩の様子を相談(かくかく然々

仰向けも横寝も、うつぶせなんてもってのほか!正直寝返りだっておおがかりな作業で負担なんです…


すると抱き枕的なクッションを使ってみてはという。

ベッド生活が長いと特定箇所に慢性的負荷がかかり、床擦れを起こしたりする患者さんもいるそうで、

そこでクッションに片背腰を乗せ、縦横だけでなく"斜め(寄っ掛かる)"という姿勢を設けると楽になるという経験談かららしい。

試してみたいと言うとすぐに用意してくだすった。
─=≡Σ((( っ`-ω-)っ 迅速☆


加えて、電動ベッドの上半分を少々起こした。
上体を少し起こすことで腹部のつっぱりを抑え痛みを和らげられるはず、と。

いろいろ施していただき大分楽になったと奥さん。よかたよかた(´ω`)

奥さんを想えばこそ、自分が至らぬならば
無力を嘆くより素直に周りを頼る。と
考える前に動くべきなんだろなと実感した1日やった。


…………………………

術後経過6日め。

この日もこの日とて面会フライング気味に病室へ行くと、急遽朝より造影剤を飲んでのCT検査。

その後朝ごはん、相変わらずおもゆメインのチャプいめし…各10口くらい食べてごちそーさま。

その後時間を空けてレントゲン検査。と午前中から少しパタパタしたが、相談員さんから教えてもらたクッションがよほど効果があったのか

今日はわりかし元気やし顔色もいい。
(*・ω・)

そしてこの日改めて先生より抗がん剤治療の詳しい話を聞いた。


…………………………

※ブログ記事「5月~…受診。」(2018/1/5あぷ)で
治療プランの話は書いたので割愛。

結論は「標準治療」とされるAプラン。
"Ts-1"+"オキサリプラチン"で進めていく。

…治験選考基準も満たせず、検査の結果"Her2"も有していなかった。それだけのこと。


治療スケジュールとしては、
来週より開始する予定で話がすすむ。


まず投薬前に、副作用となる吐き気や嘔吐を抑制する制吐剤点滴を30分
   ↓
続いてオキサリプラチン点滴を120分かけて投与していく
   ↓
そして1日2回 朝夕にTs-1錠60mg
初日は夕方から飲み始めとなるようだ。

以降、2週間飲んで1週間休薬。
これを"1クール"として治療していく。


2、3クールに一度CT検査で経過見。
それに伴い副作用の様子見も。


ここから副作用のお話。。

知っての通り、抗がん剤はがん細胞のみならず正常な細胞をも傷つける無差別な劇薬…

もちろん副作用の出方に個人差はあれども
これをうまくコントロールしていけなければ到底治療は続けられない。

知っておくことは大切です。


まず白血球減少による免疫低下からの感染症…
赤血球減少による貧血…
血小板減少による出血傾向…

もちろん肝臓・腎臓への負担も免れられない。所詮"毒"であることに変わりはないから。

この辺はよく知るところなので復習程度に。


他にも食欲減退、口内炎、下痢、流涙、

そしてオキサリプラチン特有の「末梢神経症状」

末梢神経症状…
自覚症状としては、

急性症状
手足、口周辺のシビれやチクチクする痛み、舌の感覚の違和感、あごがしめつけられる、飲食物が飲み込みにくくなるetc…

慢性症状ともなるとその手足のシビれや痛みによって、ボタン(衣服)の取扱いや文字書き、歩行困難や飲食弊害が続くようになるとも。。


発動条件として体が冷えたり、冷たい物に触れることで症状が表れやすくなるそうで。

ゆえに日常生活で注意すべくは体を冷やさないようにしなければならないということ。

冷たいモノは基本飲まない触らない!
急な温度変化は注意!

持続性のシビれがあるようなら報告してほしいとのことだった。


加えて、Ts-1の「色素沈着」

皮膚や爪・指先などが黒色褐色に変色してしまうという症状。

無論、直射日光で悪化?(症状増強)されてしまうのでUVケアが大事。強い日差しを避け、外出時は必ず帽子や羽織を用い保護するように。


これらの他にも何か気になる症状が出たり、分からないことがあれば外来5Fの化学療法室にて相談してほしいとのことだった。


……………


先生のお話を聞いたその日の夜、
真っ暗なお家の中で想い耽っていた。

いずれの症状が出るも出ないも、程度も患者さんによりけり。

実際投与したとて奥さんにどんな症状がどの程度で表れるんか現時点では分からないが、

話を聞きながら自分としては、ようやっと治療が始められる段階まで来たのかと
なんとも言えない複雑な感情でいた。


道筋が見えた気がした拙い希望と、

病は判っているのに未だ準備の段階で治療という行為に至ってはいないという"隔靴掻痒(かっかそうよう)"と。

この間もヤツらはすくすくと育ったのだろう。

…………………………

術後経過7日め。

だいぶ記憶が薄らいでいで色々あやふやになりつつあるが、午前中に奥さんが行きたがってた外来棟の屋上庭園に行ってみた♪
⊂( ^ω^)^ω^)⊃


規模はそこまでおっきくはないが、
木々が生い茂る緑の香り、花々がゆらゆら可愛く揺れるん★(´ω`)

庭いじりが大好きな奥さんのこと、
久しく感じられなかった自然に目を細め、お顔もゆるゆるやった💓

その後、おっきな大学病院内をてくてく巡り
かなり歩いた!
(((*^^)


朝ごはんも順調にちょこちょこ食べして戻さないでいれたこともあり、お昼から3分粥に昇格☆
\(^o^)/いぇあ♪

おかずも煮魚や里芋、青菜の煮浸し等
やーらかくも噛んで食べた気になれる固形のモノになったw

とはいえ、調子に乗ってパクついたらいつもの二の舞三の舞。すべてに少しずつ手をつけ様子見…


昼下がりに痛み止め点滴してもらい、
術後初めてひとりでシャワーを浴びた♪


それまでは別室にて看護師さんに洗ってもらてたんやけど、そーゆーのも遠慮しぃというか恐縮する子やから

多少体の不自由はあれど、気兼ねなくのびのびと湯浴みができリフレッシュできたよでよかた(´ω`)


…………………………

その翌日(術後経過8日め)も朝昼晩と3分食を無理なく食べ、お通じもあった♪

運動がてら院内散歩の回数、歩く距離も増え
諸々順調に成果が出ている。


…しかし、お腹が張る感覚とチクチクする痛みを訴え若干食欲不振。。


さらにその翌日(術後経過9日め)、
奥さんの術後経過を受けてT先生が様子を見にいらしてくれた。

容態順調につき明日より抗がん剤治療を開始する旨を伝えに来てくだすったようだ。


やっと、、よぅやっと!
(;>э<)ゞ


と、忙しい先生がいらしてくれたのだし
せっかくやからこの機に質問タイム。
(-_-)/

……………

Q1…腹部傷口の痛みはだいぶおさまったが張る感じ。仰向けになるとズン…と圧迫感。


A…点滴を入れてるせいで慢性的満腹感がある
(これは以前、別な先生に点滴中は空腹にならない理由を聞いていたからオーライ)

あとは"腹水"がちょっとたまってるかも。
何も食べれてないのに体重が増えるようなら該当するかもしれないが、その兆候もないので急を要する事ではなさそう。


…術後説明でもこのワードが出てきたが
腹水という言葉がチラつく度、生きた心地がしない…時期に話す。


圧迫感に関しては、
施術時開腹の際に筋肉を断っているから。
言うなれば支えていた腹筋が今機能してない状態やから、肉の重圧を体感しているのだそうで。

元くらいに回復するにはひと月くらいはかかるらしい。

痛みが引いても腹筋が使えない生活というのは想像しただけでしんどいな(-_-;)


…………………………

Q2…食事後、腹部がチクチクする痛み


これは3分食が始まってから奥さんが感じだした違和感。食後しばらくすると無数の刺突感を覚えるのだそうな。


A…腸が蠕動運動しているからでは。

つまり久しぶりに固形食物が腸にきたことで、
吸収しようと活発に動いたことによる蠕動痛であろうという見解と思われる。


…………………………


お忙しいのにあまり長く拘束するのも悪いのでこの辺で…



この日何気に観てたバラエティー番組で
どんな内容のモノだったか忘れたが、想い重なるモノがあったのか涙を流し「…クソ-。」と悔しがってた。

その後、負けてたまるか!その原動力を持ってよく歩いた。メッチャ歩いた。

明日の昼からいよいよ治療が始まる。
奥さんも自らを奮い起たしているように見えた。。


………


お家に帰ってきて床に座りため息。


発覚から治療開始に至った明日まで
実に29日…およそひと月を費やした事に、改めてこの病の厄介さを思い知った。

また、治療が始まるなら始まるで次の不安・心配が入り混じる中夜は過ぎていく…