「男性育休」#政府案は少子化対策でない#大企業の男性育休取得者に10割払う財源不足を中小企業と非正規従業員から搾り取る案
2023.9.16
2023.9.16
【はじめに】
筆者は下記ブログで問題提起した。2021.5#男性育休、「育休が公的制度による格差拡大である現状」は改善を要する
https://ameblo.jp/t1997/entry-12676641569.html
~非正規・個人事業主は取れない、育児休業給付金(所得税非課税)も、年金・健康保険料免除も無い
~「育児休業給付金」を、専業主婦も非正規も個人事業主も受け取れる「産休育休給付金支払基金に統合して」共通サービスにする
~「育児休業給付金は非課税」「社会保険料も免除」だが、「所得税課税すべき」
〔1〕上記ブログの2023.3.18追記では、政府の検討方針が「非正規に加え、フリーランス、自営業者も、経済的支援を創設する」となったと報じるFNNニュースのリンクを載せた。
しかしこれは検討の結果、「消え失せた模様」。その結果、政府案は次のようになった。
#政府案は少子化対策でない#大企業の男性育休取得者に10割払う財源不足を中小企業と非正規従業員から搾り取る案
〔2〕厚生労働省の労働政策審議会は、年末2023.12までに詳細を詰め、来年の通常国会に雇用保険法改正案を提出すると言う。
雇用保険見直し開始 学び直し支援拡充、育休給付金引き上げ議論(2023.9.7 毎日新聞)
https://mainichi.jp/articles/20230907/k00/00m/040/368000c
~育休給付を、両親とも、給付率を手取り8割から10割に引き上げる
~育休給付は(大企業の)男性育休が増えて支給額が膨らみ、25年度には財源が不足する
~雇用保険の加入者、「労働時間週20時間以上」から対象を広げる
(即ち、上記財源不足を「20時間未満」雇用の中小企業と非正規従業員からも保険料を搾り取る)
男性の育休取得率、過去最高も目標50%とは大差…「卸売・小売業」は最低の8%(2023.7.31 読売新聞)
https://www.yomiuri.co.jp/national/20230731-OYT1T50214/
~従業員:1000人超46%、5~29人11%
~業種別:金融・保険業37%、卸売・小売業8%最低
~中小企業・非正規従業員は取れていない
~専業主婦・個人事業主に産休・育休給付金は無い
【Ⅱ】出生率は下がる
去年の出生率 確定値1.26で過去最低 7年連続で前年下回る(2023.9.15 NHK)
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20230915/k10014197341000.html
~出生率は7年連続で前年を下回り、去年の確定値で1.26(1人の女性が産む子どもの数)
~去年1年間に生まれた子どもは77万759人、死亡した人は156万9050人(減79万8291人)
【Ⅲ】政府案は少子化対策でない
(1)雇用保険の保険料を上げる
雇用保険制度とは:失業者支援、コロナ禍で財源枯渇(2023.7.21 日本経済新聞)
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA203QH0Q3A720C2000000/
~財源は、「労働者と企業が負担する保険料」、「国庫の拠出」
~給付は「育児休業給付」、「失業等給付」、「二事業(雇用調整助成金等)」
「失業等給付の積立金」を「コロナ解雇対策の雇用調整助成金」に貸したため、急減して財源が枯渇している
~「男性育休」で「育児休業給付」が増えている
(政府案は、育休給付を、両親とも、給付率を手取り8割から10割に引き上げる)
(政府案は、大企業の男性育休取得者に10割払う財源不足を中小企業と非正規従業員から搾り取る案)
(2)非正規は「少ない収入で貯金は無く、失業手当では生活できない」から、悪い条件でもすぐに再就職するしかない。実態として「産休・育休も取れていない」
「いつまでも、まともな職にたどりつけない」非正規の女性は短期雇用を渡り歩く(2023.9.13 プレジデントオンライン)
https://president.jp/articles/-/73577?page=1
~多くの女性が日々の生活費を稼ぐため、不安定雇用を渡り歩いている
~低収入で貯えも乏しく、失業手当などの不備で(受給を諦めて)働き続ける以外生活を支える方法がない
~女性は非正規比率が過半数、不安定雇用から不安定雇用への移動の連鎖
(政府案は、雇用保険の加入者を、「労働時間週20時間以上」から対象を広げる)
即ち、下記財源不足を「20時間未満」雇用の中小企業と非正規従業員からも保険料を搾り取る)
(政府案は、大企業の男性育休取得者に10割払う財源不足を中小企業と非正規従業員から搾り取る案)(3)女性も「年収200万円にも満たないと、結婚できない」
女性も「低年収だから結婚できない」時代…日本の若者がますます結婚できなくなっている根本原因(2023.9.16 プレジデントオンライン)
https://president.jp/articles/-/73518?page=1
~男性の5割弱が未来の妻に「経済力」を求める。従って女性も「年収200万円にも満たないと、結婚できない」
~「婚姻率の減少」が、「実質賃金指数の減少と強い相関関係」にある(物価値上がり、社会保険料引き上げ)
~もともと大企業正規と非正規との間に、年収格差がある、更に非正規では賃上げが少ない
~「男女のいずれかが非正規の場合、『結婚後に(生活費や時間の融通で)相手に迷惑をかけたくない』と、結婚をためらう」。「非正規だと、相手の親に(結婚を)反対される」
~同じ非正規(20~59歳)でも、初職が正規だった女性は、既婚率が6割強(63.6%)にのぼるが、初めから非正規の女性は、既婚率が3割強(34.1%)しかない
~「非正規でも給付金(月10万円)を受け取りながら、職業訓練が受けられる」という「求職者支援制度」は、受講者数が減る(低収入で貯えが乏しく、働き続ける以外生活を支えられない)
~正社員以外でも(派遣社員やパート)、フルタイム(1日8時間・週40時間以上)で働く人が約3割いるが、「正規を目指して学び直そうにも、時間を取れない」。仕事上で弱い、不安定な立場にあるから、時間を融通しにくい
~家事・育児、学び直しに時間を割きたいと、非正規雇用や時短勤務を選ぶことで、責任ある仕事を任せてもらえない「時短トラップ」という悪循環に嵌まる(「永遠の非正規」で収入減)
~「結婚・出産しない理由」、出産前後で「離職」すると、非正規でしか復職できず、所得が激減してしまう「チャイルドペナルティ」
(4)正規雇用(中間層)でも年収が低いから「結婚も・出産もできない」
中間層が「結婚・出産」できない日本の悲しい現実:国民負担率が増えるほど婚姻・出生が減少(2023.8.18 東洋経済オンライン)
https://toyokeizai.net/articles/-/694465?display=b
~日本の少子化の原因は、すでに結婚した夫婦が子どもを産まない(産めない)ことではなく、そもそも「婚姻数の減少」である
~かつては「貧乏子沢山」、現代は「裕福でないと結婚も子を持つこともできない」
#政府案は少子化対策でない
#大企業の男性育休取得者に10割払う財源不足を中小企業と非正規従業員から搾り取る案
~正規雇用でも、満足な年収が得られるのは一部であり、雇用形態以前に全体の年収が上がっていない~年収と未婚率に相関があり、「年収が低いほど結婚できない」
~たとえ額面の年収が上がっても、「税金(消費税)や社会保険料が上がり、手取り額が減っている」
~「国民負担率の長期推移と婚姻数、出生数」に、強い負の相関がある(消費税や社会保険料の引き上げ)
【Ⅳ】「男性育休は公的制度による格差拡大」「専業主婦も非正規も個人事業主も受け取れる共通サービスに」
(筆者は下記ブログで問題提起した。2021.5)
#男性育休、「育休が公的制度による格差拡大である現状」は改善を要する
https://ameblo.jp/t1997/entry-12676641569.html
~若年層で過半数になった非正規は、雇用保険に加入義務はあるが、実態として育休取得も有給保障も完全に対象外
~「財源(雇用保険料)と支出先(育児休業給付金)」「負担と受益」が対応していない
~「育児休業給付金が公的制度による、受給できない人からの搾り取り」である現状がある
~男女ともに金額に応じて「育児休業給付金には所得税課税すべき」(現状は非課税、育休は失業とは違う、老齢年金でも課税している)
~「産休育休給付金支払基金に統合して」共通サービスにする案
~専業主婦も、非正規も、個人事業主も、受け取れる最低保障給付額を作る
~勤務先から受け取る、産休中給与額、育休中給与額が、最低保障給付額・給与額面比例加算を超えるときは、給付しない
~社会保険料免除も共通取扱いにする(厚生年金・国民年金保険料、健康保険・国民健康保険料)
【Ⅴ】現行CGコードは、日本人の特質(均等で質の高い学力、勤勉さ・向上心、協調性 etc.)を軽んじて、国力を衰退させ、「国造りの価値観・目標」をも変えて歪ませている
(上場企業の)コーポレートガバナンス・コードを、三方良しに改訂する
https://ameblo.jp/t1997/entry-12797764908.html
~現行CGコードの根底にあるのは「会社は株主のもの」という「本来は決して世界標準とは言えない(米国金融資本主義の)考え」であり、これにより「株主・投資家のための指標・情報公開」等に偏っている
~「企業活動が、社会に良い影響を与えて、人々に最大幸福をもたらして、地球環境・人間社会を持続可能にする」には、「利害関係者全体の利益」と「社会に貢献する」、それに相応しいCGコードを要する
~現行CGコードは「企業成長の分配が、株主配当と経営者報酬にしかならない」。この結果「企業成長・経済成長」があったとしても、再分配機能を担うのは、専ら政府施策だけになっている。効率的でなく・合理的に行うには工夫が難しく・効果が限られて限界がある
~これを改めて、「企業が利益の発生時点で直接再分配する」仕組みも組み合わせる。即ち、本稿の「CGコードを、三方良しに改訂する」
~現行CGコードは、日本人の特質(均等で質の高い学力、勤勉さ・向上心、協調性 etc.)を軽んじて、日本企業の成長方式(改善の積み重ね、長期の人材育成・技術開発、利害調整等)を妨げて、国力を衰退させた。この背景に、日米経済戦争・構造協議等が在り、「国のかたち」「国造りの価値観・目標」をも変えて歪ませている。
~「三方良し」とは?
「近江商人と三方よし」(伊藤忠商事)
https://www.itochu.co.jp/ja/about/history/oumi.html
近江商人の経営哲学「商売において、売り手と買い手が満足するのは当然のこと、社会に貢献できてこそ良い商売といえる」。
「三方よし」の起源は「商売は菩薩の業(行)、商売道の尊さは、売り買い何れをも益し、世の不足をうずめ(補い)、御仏の心に適うもの」という言葉と考えられる。
「自らの利益のみを追求することをよしとせず、社会の幸せを願う」
「三方よし」の精神は、現代のCSRにつながる。
~「企業は社会の公器」で、「社会の様々な要請に応え(課題発見)」、「(8種類の)利害関係者等の社会に貢献しながら」「事業継続する」
「社会」の意味を「8種類の利害関係者(ステークホルダー)」に分けて捉えると、
①顧客、②社員(家族含)、③経営者(家族含)、④取引先、⑤株主、⑥地域社会、⑦環境・資源、⑧行政機関等になる。
~「CIとの比較」~MI(マインドアイデンティティ):ミッション(成し遂げたい目標)、ステートメント(宣言)
〔参考〕
「ステークホルダー資本主義ー 企業の付加価値の分配と新しい資本主義 ー」(2022.4 日本証券業協会)
https://www.jsda.or.jp/about/teigen/tougi/stakeholder.pdf
「ステークホルダー資本主義とは?注目される背景と実現方法を解説」(2023.1.12 schoo for business)
https://schoo.jp/biz/column/1620
【Ⅵ】税制の改革・応益応能負担・総合課税が必要
~よく言うことに「課税ベースを広くする」というのがあり、その意味するところは「消費税の増税」であったり「所得税課税最低限の引き上げ(下げ)」であったりする。しかし、税制の整合性から「課税ベースを広くする」うえで最優先の事項は総合課税以外に有り得ない。
http://www.hi-ho.ne.jp/t1997/z-zeiseinokaikaku.htm
~日本では、総合課税をしていないので、きちんと所得を捕捉していない。
総合課税が無い条件では、日本の直接税比率は、低い。高額所得者は、利子、株式等所得があり、捕捉率が低い。
超高齢化社会にかかる金を、間接税だけに求めたら、経済が窒息する!!
現に「あれもこれも(年金、医療、介護、何やかんや公的資金も)消費税」と皆が狙っているではないか?
~総合課税に関連する誰か?のブログです
「【日本の富裕層はフリーターより税金を払っていない?!】所得1億円を超すと税負担率は下がっている!」
所得1億円超の金持ちほど税優遇される現実~権力者が富裕層と癒着「富を貪っている」構造がある~
https://ameblo.jp/oonoarashidaisuki/entry-12802177881.html
(特に社会保険料の負担率が低い)
「元国税が指摘「日本の富裕層はフリーターより税金を払っていない」不都合な事実」まぐまぐニュース 2021
https://www.mag2.com/p/news/509910
〔参考〕
少子化財源「消費税引き上げも有力な選択肢」 経団連が異例の提言(2023.9.11 朝日新聞)
https://digital.asahi.com/articles/ASR9C4RC5R9CULFA005.html?_requesturl=articles%2FASR9C4RC5R9CULFA005.html&pn=4
配当4千万円も書く必要なし 国会議員の株所得、記載は2割台以下(2023.7.3 朝日新聞)
https://digital.asahi.com/articles/ASR733R4DR6WUTIL030.html?_requesturl=articles%2FASR733R4DR6WUTIL030.html&pn=3
株所得、報告3割未満 法の理念と乖離 国会議員 04~22年、朝日新聞社調査(2023.7.4 朝日新聞)
https://digital.asahi.com/articles/DA3S15678159.html?_requesturl=articles/DA3S15678159.html
【参考】
住宅扶助を生活保護から抜き出して低所得者に単独適用する
https://ameblo.jp/t1997/entry-12697514666.html
介護・保育等職種別最低賃金特例法を作る #職種別最低賃金
https://ameblo.jp/t1997/entry-12703240178.html
映画「菊とギロチン」女相撲の稽古に励む君は、普通に生活するためには十分に強い。
https://ameblo.jp/t1997/entry-12397557860.html
『教育以前 あいりん小中学校物語』
http://www.hi-ho.ne.jp/t1997/mu-airin.htm
『離婚した女の目』
http://www.hi-ho.ne.jp/t1997/mu-rikon.htm
【若者の半分を超えた非正規雇用では、(結婚・子育て・家購入)できない】
https://ameblo.jp/t1997/entry-12417294358.html
YouTube(楽曲)から「私たちの望むものは」何ですか?はっきりさせよう
https://ameblo.jp/t1997/entry-12785065143.html
「CAPITALISM : A LOVE STORY」(邦題「キャピタリズム、マネーは踊る」)
http://www.hi-ho.ne.jp/t1997/z-capitalismalove.htm