自民党総裁候補、菅義偉官房長官の側近等重用には問題がある

2020.8.31

 

1 かくも空虚な「上級国民」批判の正体

20154月、伊藤はアメリカでの就職について相談するため、東京都内で山口と会食。翌日未明にホテルで性的暴行を受けたとして、被害届を提出した。だが山口の逮捕は見送られ、当時の警視庁刑事部長だった中村格は週刊新潮の取材に対し山口の逮捕状の執行停止を「自分が決裁し」、逮捕を中止させたと認めた。

~所轄署の捜査に警視庁中村格が介入したのは、山口が安倍晋三首相と懇意であり(山口は安倍に密着した書籍を出している)、中村格が菅義偉官房長官の元秘書官だったからでは、つまり政権から圧力が加えられたからではないかと疑われた。山口は20158月に書類送検されたものの1年後の20167月に嫌疑不十分で不起訴処分を受け、検察審査会でも起訴の判断は下らなかった。消極証拠を集めて、起訴されない方向に審査会を誘導することはできる。

~民事訴訟の地裁判決は、伊藤側の勝訴。判決前に開かれた伊藤の支援集会で参議院議員の福島瑞穂は「捜査記録は高輪署にある。中村さんはその記録を全部見ているわけではない。なぜ(令状を)取り消すことができたのか」とまくしたて、一方の伊藤は静かに「知りたい」と繰り返した。「何を根拠に逮捕は必要ないと判断したのか。今でも知りたい」

https://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2020/04/post-92516_1.php  (Newsweek2020.4

 

2 201710月に文藝春秋から出版された詩織さんの著書『Black Box』には、裁判所が出した逮捕状を差し止めた当時の警視庁刑事部長・中村格を直撃取材した事実が綴られる。「なぜ?」

https://www.dailyshincho.jp/article/2017/11180801/?all=1  (デイリー新潮)2017.11

 

3 伊藤詩織さん民事「勝訴」!敗訴の「山口敬之」 TBS退社後を支えた美味しすぎる“顧問契約” 菅官房長官の口添え

~「特捜検察の捜査の過程で、顧問料200万円、そして(「ザ・キャピトルホテル東急」内の「レジデンス」)家賃として200万円が、齊藤から山口に毎月支払われていることがわかりました」

(半導体開発会社「ペジーコンピューティング」齊藤元章社長。関連会社に国立研究開発法人「新エネルギー・産業技術総合開発機構」から約40億円助成金、「科学技術振興機構(JST)」から60億円弱の無利子融資。201712月、東京地検特捜部に助成金詐欺容疑で逮捕された)

https://www.dailyshincho.jp/article/2019/12221132/?all=1&page=1  (デイリー新潮)2019.12

~交通広告代理店NKB(滝会長とさんが仲良し)の子会社から顧問料、月額42万円

https://www.dailyshincho.jp/article/2019/12221132/?all=1&page=2  (デイリー新潮)

~詩織さんの刑事告訴を受け、警視庁高輪署は捜査を開始。20156月、準強姦容疑での逮捕状を携えた高輪署の捜査員が、機上の人となっていた山口記者を逮捕すべく成田空港でスタンバイしていた。しかし、その直前に逮捕は中止された。それは、当時の警視庁刑事部長で現・警察庁ナンバー3の官房長・中村格(いたる)が、「(逮捕は必要ないと)私が決裁した」と本誌(「週刊新潮」)の取材に認めている通りである。中村格は菅官房長官の秘書官を長らく務め、その絶大な信頼を得ており、総理ベッタリ記者の逮捕中止命令は官邸への忖度ではという疑問が、世の中に今もなお燠(おき)のように燻(くすぶ)っている。捜査を引き継いだ警視庁からの書類送検を受けた東京地検は、ほぼ1年後の167月に不起訴と判断。

 

4 【点描・永田町】「政権の守護神」定年延長の“怪”

黒川弘務東京高検検事長の定年延長での続投を、1月31日に閣議決定

~「首相が強引な人事で検察ににらみを利かせ、黒川検事総長実現も狙った」(自民長老)との憶測も。「桜を見る会」公選法・政治資金規正法違反疑惑IR(統合型リゾート)汚職事件河井克行前法相と妻の案里参院議員の公選法違反疑惑森友学園問題に絡む財務省の公文書改ざん事件で、関与した同省幹部らを不起訴処分etc.

森雅子法相が国会で「決裁した」と明言した解釈変更手続きを、法務省がその後「文書でなく口頭で行った」と説明

https://www.jiji.com/jc/article?k=2020030400539&g=pol  (jiji.com2020.3

 

5 安倍政権「姑息の集大成」 検察庁法改正案になぜ多くの人が異議を唱えたのか

新型コロナウイルスという忖度してくれない相手に出会ってしまったとき、難局が来た。これまでモリカケ桜、黒川定年延長問題があってもどこか遠いことだと思っていた人たちもコロナ対応を見ていたら「自分に直接関係があること」だとひしひしと感じたのだろう。これはヤバいと

「一斉休校要請決めた会議も『議事録なし 』」

https://bunshun.jp/articles/-/37767?page=3  (文春オンライン)2020.5

https://mainichi.jp/articles/20200306/k00/00m/010/326000c (毎日新聞)2020.3.6


 

6 「桜を見る会」5分で分かる。安倍首相の関与、破棄された招待名簿など5つのポイント。首相夫妻の招待枠は?不適切な招待客が?前夜祭の経費は誰が負担?名簿はなんで出てこないの?

https://www.huffingtonpost.jp/entry/story-sakura-5points_jp_5de87ae1e4b00149f73b49b4  (HUFFPOST2019.12

 

7 和泉洋人首相補佐官と厚生労働省の大坪寛子審議官

~不倫うんぬん、公務出張の公私混同疑惑、iPS細胞備蓄事業を巡る疑惑、大坪寛子審議官の「スピード出世」疑惑

~本省の課長級の職を経験せずに、いきなり官房審議官に就くことはありえない

https://diamond.jp/articles/-/224521  (DIAMOND online2019.12

 

8“京都アーン不倫”だけじゃない、内部文書入手、安倍首相補佐官<和泉洋人>

美人官僚と税金でスイートルーム外遊

~和泉首相補佐官をバックに、山中教授のiPS研究費削減に動くなど、霞が関で権勢をふるう大坪寛子審議官。だが、彼女の国会虚偽答弁の証拠文書を小誌は入手した。さらに、インド出張で使ったホテルを訪ねると、二人の部屋は内部でつながっており――。

http://shukan.bunshun.jp/articles/-/12896  (週間文春WEB2020.2

 

9 ふるさと納税、見直すべきだが…「スガ案件」恐れる官僚

~ 2014年末。案件は、菅氏が総務相時代に導入を決めた「ふるさと納税」。菅氏は、減税額の上限を倍増させることや手続きの簡素化を求めていた。「大変なことになりますよ」。対応策が不十分なまま拡充すれば高額な返礼品で寄付を呼び込む自治体間の競争が激しくなり、高所得者にとって事実上の節税対策になる――。総務官僚はそう繰り返したが、菅氏に退けられ、拡充策は15年4月から導入された。

 ふるさと納税を担当していた局長は次の人事で本省からいなくなった「菅氏は『文句を言いたければそのときに言え』というが、本当に言ったやつはクビになる」。当時を知る関係者はいう。

https://www.asahi.com/articles/ASK7D7WPBK7DUTFK01R.html  (朝日新聞デジタル)2017.7