トランプVSバーニー・サンダース~類似点と相違点

Ⅲ【バーニー・サンダースの「玉」「石」・・・トランプとの比較】

(1)2人とも「ポピュリスト(大衆迎合主義者)」か

①前回ブログで、別記【参考リンク】米国大統領の玉石混交~今の世界の課題は「自由貿易の過剰」・解決方法は何か

https://ameblo.jp/t1997/entry-12422256583.html

のとおり、【トランプの「玉」と「石」】を敢えて仕分けをした。

②政策ごとに、比較をしてみる。【類似点と相違点】を書き出す。実は、政策的主張では、かなり重なっている。

 【「バーニー・サンダース大統領、トランプ副大統領」でもおかしくないのではないか?】

③トランプが多々問題がある言動で繰り出す政策は、「ポピュリズム(大衆迎合主義)」「保護主義」と、進歩的人士の憂いと非難を集めている。【進歩的人士は、バーニー・サンダースも、「ポピュリズム(大衆迎合主義)」「保護主義」と非難するのだろうか?】

④サンダースはトランプを、【「現実指向」、「多くの人が言えば、耳を傾けるかもしれない」】と評している。


(2)主な政策・・・「TPP反対」「老朽化した公共設備(インフラ)を更新する公共事業」「格差是正」「教育進学支援制度」「国民皆保険制度」「少数者の権利保護(LGBT、少数民族etc.)」

 政治理念・・・「格差が少なく、普通の人が政治に関与する社会」(民主社会主義者を自称して、共産主義者ではない。)


(3)「新自由主義の貿易政策(自由貿易)に反対」

TPP阻止のための組織【「私たちの革命」】を作り、著書を発行。「TPPは、大企業やウォール街の利益で、オバマが進めているのは間違い」

②「北米自由貿易協定1994年以前は、米国・メキシコの輸出入は均衡していた。協定以降は、輸出(農産物等)は伸びたが、輸入(自動車等)はそれを上回って増えたため、貿易赤字は拡大した。

③企業が米国内での生産を止めて、生産工場を賃金が低い国に移した。労働者が職を失った。

TPPは、前記のような構造改革を更に進めて、低賃金で労働条件が悪い国と、米国の労働者に「底辺への競争」をさせることになる。その中でも、大企業とウォール街は儲けることができる。

ISDS条項は、「政府の政策の結果、企業に損害が出た」ときに、企業に主権国家を訴える権限を与える。訴えられるのは相手国とは限らず、米国も訴えられて、税金で賠償金を企業に支払うことが有り得る。

⑥【類似点】前回ブログ【トランプの「玉」と「石」】Ⅵ(1)~(4)のように、貿易の枠組み変更・自由貿易の見直し・保護主義(中国への先端技術の流出防止、米中貿易戦争、北米自由貿易協定見直し)のように、「自由貿易の過剰から規制へ転換」する政策になる。

⑦【類似点】北米自由貿易協定の見直し

(ア)協定の結果、メキシコにアメリカ産トウモロコシが大量輸入され、零細メキシコ農民のトウモロコシ生産は壊滅し、農民の多くは都市に流出するか、国境を違法に越えてアメリカに向かった。アメリカはメキシコからの不法移民に苦しめられることになった。

(イ)協定の見直し、「原産地規則」を強化して、協定域内の部材調達比率を高くする。現在、完成車関税がゼロになるのは、域内調達62.5%以上だが、メキシコは75%以上に引き上げる。更に部材の4045%を時給16ドル以上の地域(実態ではメキシコでなくアメリカになる)で生産する「賃金条項」も入れる。メキシコの自動車工場の平均時給は8ドル。

(ウ)アメリカへの輸出規制枠を設定、メキシコからの完成車輸出が年間240万台を超えた場合と、自動車部品の輸出額が年間900億ドル(99000億円)を超えた場合について、どちらも超えた分に対して20%~25%の高関税を課すことができる。

ただし2017年のメキシコからの完成車輸出は年間180万台なので、実績の約1.33倍まで輸出増できるが、上限を設ける。

(⇒メキシコにある組立工場は稼動できるが、部品はアメリカ製品を多く使うことになる)

(⇒この見直しでは、2国間の自動車貿易は保護的縮小にならず、部品はアメリカ製品の輸出量が増える)

(エ)カナダは国内乳製品市場の3.5%へのアクセスを米酪農業者に与える。今回合意ではカナダの鉄鋼・アルミニウムに米国が課す関税の問題は解決していない。(当面、アメリカの鉄鋼業等は、関税でカナダから守られる)

(中国他海外からの安い鉄鋼に押されて、縮小の一途だったアメリカの鉄鋼業は、海外からの鉄鋼に高関税を掛けることで、国内産に注文が集まり、工場が再開されている。)


(4)「製造業の再建」

①連邦上院議員として、「国内産業の衰退を批判」

②【類似点】前回ブログ【トランプの「玉」と「石」】Ⅵ(1)米中貿易戦争、(3)北米自由貿易協定見直し、(4)保護主義、(5)四半期決算の廃止検討のように、国内での製造業の復活を図っている。

前記Ⅲ(3)⑦北米自由貿易協定の見直し、参照


(5)「公共投資の強化」

①「老朽化した公共設備(インフラ)を更新する公共事業」、老朽化した橋や道路を最新にする。

 イタリアでの2018橋崩落事故のように、米国でも、橋・道路・給水管等の劣化は、危険な程度になっている。

 州や市の財政状況が悪いと、放置されている。

②インフラ投資により、職に就くことができる。インフラ工事は工場のように海外移転できない。

③【類似点と相違点】不明、「老朽化した公共設備(インフラ)の更新」については不明。国内での産業の復活という方向性は共通。「国境での壁建設」は公共投資か?そういう理由ではない。

④【参考、補足】アダム・スミスは「国富論(諸国民の富)」1776年で、「経済は、放置すれば、うまくいく」という理論を作った。ただし「放置」は、「関係者が全て倫理的に行動する」ことを前提にしている。しかし失業者が減らず、うまくいかないのを見て、ケインズが「雇用・利子および貨幣の一般理論」1936年を作った。

ところが現代においては、大企業経営者やウォール街の投資会社等は、生産工場の国外移転(アウト・ソーシング)や債権売買等の投機的な金融資本主義で高額報酬を得た上で、タックスヘブンに会社・収益金を置いて、社会維持に必要な税金をまともに負担しないなど、「倫理的とは言えない行動」をしている。

⇒ 後記Ⅳ【経済学はモラルサイエンス】


(6)「最低賃金を引上げる」

①「最低賃金を20152020に時給15ドルに引上げる法案」

「補助金をゼロにすることで、悪質な雇用主を阻止する法案2018

サンダースのこの取組みを受けて、実際に複数の企業が引上げを決めた。

②【類似点】直接「最低賃金」への言及はないだろうが、「自由貿易の見直し」「保護主義」の先には、白人労働者等支持層、中間層の賃金上昇を見込んでいるだろう。政権の成果を宣伝するときに、「賃金上昇」がキーワードになっている。

前記Ⅲ(3)⑦北米自由貿易協定の見直し(イ)、参照


(7)「公立大学授業料無料」

①現在は、学資ローンの返済が負担になっている。金利も高い。

 低所得層の学生に経済援助を提供する(教科書・食事・住居等)。

(参考)以前、米国では公立大学授業料が低額・無料のことがあったので、復活になる。

財源について、2008年金融危機に税金支援を受けたウォール街の受益者に課税する。

②【類似点と相違点】不明


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【その3】<トランプVSバーニー・サンダース~類似点と相違点>

Ⅲ【バーニー・サンダースの「玉」「石」・・・トランプとの比較】 (8)~(11)

https://ameblo.jp/t1997/entry-12434409980.html