5月21日(土)午後から日比谷の帝国ホテルで開催された小泉
純一郎元総理大臣、加藤寛嘉悦大学学長、竹中平蔵元金融大臣の
三賢人による貴重な組合せのセミナーに招待されましたので
参加しました。

3氏は元々慶応義塾の出身ということもあり、又、加藤寛先生は
小泉純一郎元首相、竹中平蔵元金融大臣が慶応時代の教え子でも
あり、本日の組合せが実現したそうです。
まず、小泉氏から「今回の震災をピンチと捉えないでチャンスに
変えていこう」との呼びかけがありました。

今回の大震災と原発事故で日本は世界中から注目をされている。
総理のときスマトラ沖地震を見てきたが、今回の震災は発生時間
が日中の午後ということで、TV、動画ニュース等で世界中の人
が発生時の様子を目に焼き付けており、ショックとともに大きな
関心が日本に寄せられています。
日本は今のときこそ、政府も国民も、一体となって不屈の精神で
世界に立ち向かっていくことが必要だと強調されていました。

竹中氏は、今回の大震災では、発生から1週間で世界110カ国
からの助けを受けている。 今や、アフリカのスーダンを抜いて
世界で一番の支援受入国になっている。
今回の危機を「複合連鎖危機」、即ち、復旧と復興と改革を同時に
しないといけない状況になっている、と言っていました。
小泉内閣のとき、首相は①逆境の精神と②王道の政策をすること
を基本にしてきたそうです。

加藤氏は、過去からみて大きな問題は政治がダメなとこに起こって
いると言われていました。関東大震災、阪神大震災、今回の東日本
大震災といずれも時の首相の名をあげて批判されていました。
発電エネルギーはやはり自然エネルギーに頼るのが一番であるが、
地熱、風力いずれも実現には別の問題があるとの話がありました。
次に、「21世紀における日本の課題」としてのテーマでした。
竹中氏からは、東京の問題が取り上げられ、集中より分散が良い。
但し、集中でなく、いくつかのメガ地域として集積することが重要
との提言がありました。
又、各位の意見として、今回の復興の財源問題で今の政府は増税する
ことを考えているが、この時期での法人税を上げることは反対で、
むしろ下げるべき、との意見で消費税も期間限定で出来るわけがない。
「増税の前にもっと歳出の削減を見直す」ことが先決、と小泉氏が
言っていました。
竹中氏から、以前に決めた郵政民営化をもっと進め、株式を売り出せば
今回に災害で必要な10兆円の財源の確保もできたし、又子供手当など
毎年6兆円もばら撒いていることや、高速道路無料化も税金の無駄では
ないか、という話がありました。
最後に「日本と世界、潮流を読む」のテーマに対して、小泉氏から以下
の発言がありました。
GDPでみるかぎり、インド、中国の成長率は目を見張る勢いですが、
日本は世界の中で引き続き競争していかなければならない。
日本の人口は減少していくとの懸念があるが、先進国で1億人以上いる
国は米国についで日本だけです。他の先進国の例をみてもこれで国力が
落ちていくとは考えにくい。
政府も企業ももっとリーダーシップを強くしていく必要がある。多くの
意見を聞き、決めたら見方を増やし、指示に従ってくれる仲間で指導力を
養っていくこと。もちろん、リーダーの信用と信頼がないとダメです。
竹中氏からは、今の国難は国民皆なで負担しなければならない。東京電力
の救済を自社でやるか、国で実施するか、いずれにしても料金値上げか
増税かで国民が負担することになるとの説明があった。
日本のグローバル化の対応については、小泉氏から、自動車、カメラ等の
普及や、最近は、寿しは世界中に浸透し、アフリカでの蚊帳、蚊取り線香
の普及も目覚しく、日本のグローバル化は既にすごいとの説明があり、
竹中氏からは、グローバル・コミュニケーションが若い世代に重要との提言
があり、最後に加藤氏から、日本は社会科学が遅れている!ノーベル賞受賞
者は自然科学者のみである、との話がありました。

久しぶりに深く豊かな智恵の源泉に出会えた感じがしました。