托卵をめぐる攻防(カッコウ編)・・・文責 t123456
今年も津軽地方にカッコウがやってきた。初鳴きの初認が5月13日(日)であった。いつもより3日くらい早いようだ。
日本を代表する夏鳥であり、青森県内ではもっとも爽やかな初夏に、南方のインドネシアやマレーシアから渡ってくる。
昔はカッコウが嫌いであった。理由は、他の鳥の巣に卵を産んで逃げていき、自分のヒナを仮親に育ててもらうからだ。これを托卵(たくらん)という。カッコウがターゲットにしている鳥は、モズとホオジロである。
24日の今日も朝から鳴きかわしていた。雄のなわばり争いが激しくなっていた。カッコウは一夫多妻。強い遺伝子を残す戦略である。さらに托卵を成功させ、ヒナが無事巣立ちできるための戦略も組み込まれている。カッコウの卵は、仮親にばれないように、色や斑紋を仮親の卵に似せることができる。モズの巣に托卵したときは、モズの卵にそっくりな卵を産む。ヒナは仮親のヒナより早く孵化して、目が見えないにもかかわらず、仮親の卵を自分の背中に乗せて巣外に放り出してしまう。どんな遺伝子が組み込まれているのか、いつも不思議に思ってしまう。
どうしてカッコウは、このような繁殖方法で子孫を残すことになったのか、調べたくなった。実は、カッコウは低温体質で自分の卵を抱卵しても孵化しないことが分かっている。そのために仮親の体温を利用しなければならない。仮親は、カッコウのヒナが口を開くと仮親のヒナと同じ赤色に見えるらしく、条件反射でエサを口に運ぶことになる。こうしてヒナは成長していく。
しかし、仮親もだまってはいない。モズやホオジロたちもカッコウが巣に近づくと、追い払おうとカッコウに体当たりをしたりする。また、カッコウに托卵されたと分かると、その巣の上にまた新たな巣を作るものまででてきた。このように、自然界では長い間、仮親との托卵をめぐる攻防が繰り返されてきた。最近では、モズやホオジロがカッコウが近づくと警戒心が強くなってやりづらくなったのか、オナガ(カラスの仲間)の巣に托卵するものもでてきた。
「自分で子育てしないこと」で嫌いであったカッコウであるが、「低温体質であること」、「自然界のバランスの役割を果たしていること」、「仮親との激しい攻防のこと」などを考えていると・・・
そんなに嫌いでなくなったのである・・・笑い・・・

