ジャズシンガーでピアニストのブロッサム・ディアリーの1961年作品「マイ・ジェントルマン・フレンド」です。アメリカ生まれアメリカ育ちの彼女ですが、パリに暫く移り住んで音楽活動を行っていたことからか、ヨーロッパ的エッセンスをこのアルバムの端々にも感じます。仏語で歌っている3曲の内の「シェ・モア」はトロカデロのレパートリーにするべくミューズスコアで譜面に起こしました。

サラ・ボーンやヘレン・メリルといった王道の女性ジャズボーカルとは対極的な、舌足らずのシュガーボイス(と云うよりお子ちゃまボイス)は、英語で唄うジャズスタンダードよりも仏語のシャンソンの方が合っているように思います。