「お互い様でしょ」
彼女の決めゼリフだ。
結婚して1年。
結婚前につきあった期間も1年。
しかしここまでお金にルーズだとは、思わなかった。
彼女は、ブランドものを買い漁るとか、海外旅行に行くとか、外食ばかりするとか、そういうわかりやすい浪費はしない。地味に、しかし着実にお金を使う。
まず、本が好きだ。
それにCD。
モノとして手元におくのが楽しいという。
次に、調味料や食材。
少しグレードの高いものを、いくつもの種類買う。
最後に、猫。うちには猫が5匹いる。
この猫ちゃんたちが食べるペットフード(業界では“カリカリ”というらしい)が、結構良いお値段なのだ。
しかも、マグロ入りとか、わかりやすい高価さでなく、猫の健康を考えてつくられた獣医推奨品らしい。
「体にいいから」と言われれば、反論しづらいのだ。
僕といえば、カメラが趣味で、しかも今や懐かしのフィルムカメラに夢中なのだ。
カメラ本体もバカにならないお値段だが、フィルムの現像もそれなりの出費だ。
「少しは節約しろよ」
すると、冒頭のセリフがおうむ返しに帰ってくる。
しかし、そろそろお互い考えなおしたほうがいい。
先ずは、フィルムカメラから、現像代がかからないデジタルカメラにかえようかと思案 中である。
