人間の表情はふつう、感情が起こった結果だ。
「楽しい」→だから「笑う」、「悲しい」→だから「泣く」。
でも、「笑う」ことによって脳が「あ、今おれ、楽しいんだ」と思い、「泣く」ことによって「こんなに泣けるとは、なんて悲しいんだろう」と感じるそうだ。つまり、そもそもは感情によって作られる表情だが、感情より先にその表情をすることによって、「表情の原因となる感情」が脳にフィードバックされることを「表情フィードバック」と呼ぶらしい。
そうすると、ザ・ブルーハーツが「寂しさに打ちのめされて、悪いことばかり気になり、崩れてしまいそうな時、無理矢理ぼくは笑うんだ」と歌っているのは、感情をコントロールするための正しいやり方だと言えるだろう。
「ちりとてちん」のおじいちゃんも亡くなる直前に喜代美ちゃんに「お前は~これから~ぎょうさん笑え~」と言っていた。なるほどー。「歯を食いしばってがんばれ」と言われるよりも、こっちの方がいけそうな気がしてくる。
私はこの「表情フィードバック」を自転車で走る時に導入している。
向かい風や上り坂を走らなきゃいけない時はどうしても必死こいた顔になってしまう。そのまま必死こきっ放しでいると、当然だが息も荒くなるし余裕なんて持てない。つらい。楽しいはずの自転車が苦行となってしまう。「何のために今日おれは自転車なんかに乗ってきたんだっけ?」という思いも通り越えて、「こんなに大変なことまでして、アホか、おれは」とまで思えてくる。精神的デフレスパイラルだかデスメタルだか、もうそれすらどうでもよくなって、朝からくったくたになってしまうのだ。
それを意識的に、いかにも気持ち良さそうな顔をして走ると…、なんと。走っている間も楽しいし、走り終わった後の汗も爽やかに感じる。空気が美味しい。空がきれい。街並が美しい。
これ、本当です。
一生懸命になることはいいことだけど、リラックスしてことに臨んだ方が楽しめるということなのかな、と思った。と文字にすると極々当たり前のことのようだが、それを体感できると本当に楽しい。
だから最近の私は、「笑え、笑え」と自分に言い聞かせて、ニヤニヤしながら走っている。
だから、お願いですから、自転車の私を見かけても通報しないでください。意図的なニヤニヤなのです。
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