しばらくぶりのブログ更新に成ってしまいました。

春花時なので、先週と今週に撮った花達をアップしようと思います。



まずはソメイヨシノが開花する前、先週に訪れた新宿御苑のコブシです。

夕陽に染まるコブシは温かみがありますね。



大きなコブシの木の下。珍しくデジカメ持参の相方が、必死にコブシの接写を試みています。

執拗に何枚も何枚も撮ってましたから…キレイに撮れていました。



私も相方も好きな花、雪柳。今の時季、満開です。



陽光という名の桜が、開きかけたソメイヨシノの蕾を尻目に、ふうわりと咲いていました。

一週間後には薄桃色の多勢に圧倒されて、主役の座を奪われてしまうのでしょうが、今この時は主役です。




ソメイヨシノが満開と成った土曜日。東京吉祥寺の井の頭公園へ花見に行きました。

ここは名所と聞いたので、桜の時季に初めて訪れてみました。



人、人、人…。

もちろん自分もその中の一人なのですが、正直、騒々しさと混雑とで花を観るどころではない感じでした。

ソメイヨシノより、いつの間にか人間観察をしている自分に気付きました。

そんな中、相方手作りの弁当をたらふく食べ(おいしかった)、ビールをあおり、いつもなら一眠りするところでしたが、北風が吹き始め、見る間に気温が下がって来たので、早々にシートをたたんで退散することに。



池の淵に咲いていた雪柳です。

小さな花達の連なりですが、スッキリとした美しさを感じさせてくれます。



公園を出た線路端に咲いていたハナダイコン。

この花は至る所で見かけますが、特に線路端で見ることが多いです。



ハナダイコンのすぐ傍に咲いていた椿です。

花弁が開ききらないところを見ると、私の好きなワビスケの一種でしょうか。

椿の花弁は肉厚なので、ついついムニムニ触ってしまいます。


そういえば、ソメイヨシノを触っていなかった。と、この時気付きました。

花を見付ければ必ず触れ、鼻を押し付けて香りを嗅ぐ。そんな習性のある私としたことが…。

と、いうよりソメイヨシノを触れる距離まで近付けなかったというのが、本当のところでした。


花見はなんだか不完全燃焼気味だったので、次の日(今日)いつもの近所の公園へ。



やはり地元の桜は好いです。鼻で受粉できますから。

とは言え、実はここも桜の名所なんです。近隣の街から花見に訪れる人達も少なくありません。

ソメイヨシノだけではなく、色々な種類の桜が咲きます。



枝垂れの八重桜。



桃色が愛らしい八重桜。

他にも、開花はまだ先ですが、ウコン桜などもあります。


ちなみに、見切れているのは私のビーチクルーザーです。海の無い埼玉で乗ってます。



木の上だけでなく、根元にも花が。

タチツボスミレでしょうかね。



雪柳の群生がこんもり、私の身長を超えています。



中に分け入って行きたくなるような雪柳の塊。

一輪一輪ではさほど香らない雪柳ですが、さすがにこれだけあると、強い香りがしました。


それにしても今日は気温が低かったです。

手が凍えてしまう程でした。帰って熱いシャワーを浴びましたが、一向に身体が温まりませんでした。

おかげで治りかけていた風邪がぶり返してしまいました。


今年の花見は寒かった…。と結ぶところですが、まだまだ花見は終わりません。

ソメイヨシノは終わりますが、同時に片栗が咲き始めます。

この公園から自転車で五分程の、東京大泉に片栗の群生地があるんです。

住宅地に囲まれた小さな傾斜地ですが、毎年凄い数が咲きます。



今から楽しみです。




川瀬巴水展が催されていた、両国国技館の裏手にある江戸東京博物館です。

だいたい年に一度は訪れています。

写真は江戸時代の中村座をそのまま再現した建物です。

そこで落語やコントをやってました。



思わず全て観てしまいました。

けっこう落語好きです。

落語のCDなども数枚持ってますし、上野の鈴本や、池袋演芸場などにも足を運ぶことがあります。

やっぱり落語は生です。

テレビで観掛けたりもしますが、正直面白さが伝わりません。

けれど、生で観ると本当に面白いです。

やはり、噺家さんは人を笑わすプロなんですよね。



昭和の暮らしを体験です。

釜戸にタイル貼りのシンク、真鍮の蛇口。柱時計に鴨居の低さ…。

懐かしいですね。

何だか祖母の家を思い出します。


桜が咲き始めたら、小金井公園内にある『江戸東京たてもの園』にも行ってみようと思います。

あそこは桜が凄いし、着物で訪れる若い方達も多い場所です。中にはカップル二人共に着物の方達も。

以前、銭湯の中で落語を聴くという、不思議な体験もしました(お湯はありませんよ)。

独特な雰囲気のある場所なので、私は好きです。



江戸東京博物館で催されている『川瀬巴水展』へ行って来ました。

以前に江戸東京たてもの園での巴水展を観た際に、心惹かれた経験があったので、展示を知ってさっそく出かけました。


川瀬巴水さんは大正・昭和と活躍された版画家です。




私が巴水さんの版画の中で一番好きな「荒川の月」です。

藍色を何度も重ね摺りした色の深さがとても好きです。

場所も、東京の赤羽ということで、私の家からさほど遠くないのもまた好いです。

よく釣りに行く荒川の土手から、数キロ下った場所ですから、何だか興奮すら覚えます。

一人夜釣りまですることがありますが、川面に映る月、雲。

淡く揺れる遠くの街並み。

時折跳ねる魚の、水面を叩く音だけが聴こえる。あの静けさ、蒼さ…。


巴水さんの木版画は、巴水さんが絵を描き、彫り、摺りは職人の手にゆだねるという、江戸時代の浮世絵版画と同じ手法で作られているそうです。

木版画と型染めという違いはありますが、私の場合は絵、彫り、染めと全てやってしまいますので、各職人にゆだねるという方法にも、少し心惹かれるところがあります。


川瀬巴水さんについての詳しいことは、当時の版元でもあった渡邊木版画美術画舗さんのリンクを貼っておきます。

川瀬巴水 渡邊木版美術画舗