緊急事態宣言が出ている地域もあり、今年もステイホームのGWになりそう
おうち時間を楽しむため、紹介したい本があります
「100の診療所より1本の用水路を」
医師でありながら、アフガニスタンの灌漑事業に取り組み、
周辺地域を豊かな土壌に変えた福岡市出身の医師・中村哲先生。
2019年12月4日、現地で何者かに銃撃され訃報を聞いた時は大変驚きました。
情報も錯綜していて、まだご無事かも…と当時は続報に耳を傾けていた事を
よく覚えています。お会いした事もないし、関りもありませんが、
近所の西南学院の卒業生と聞き、勝手に親しみを感じていました。
そんな中村先生のアフガニスタンでの功績を小さな子でも分かりやすく
描いた絵本「カカ・ムラド」。絵本ですが大人でも普通に読める本です。
実際に現地で出版されている絵本2冊を1冊にまとめたもので、
訳は同じ九州(長崎)出身のさだまさしさん。
カカ・ムラドは「中村のおじさん」という意味で、その呼び方ひとつで
先生がどれだけ現地で愛されていたかが分かります。
本の中ではすっかり現地の方に溶け込んで食事する先生の姿も見られます。
物語だけでなく、先生のお仕事の様子も写真と文で紹介してあります。
中村先生の遺志を継いでペシャワール会の方や先生のご家族が今も
灌漑事業を続けていらっしゃいます。
これからもその活動が円滑に進み、現地での争いが少しでもなくなり、
もっともっとアフガンの地に緑と水が溢れることを願うばかりです。