(琉球新報さんの号外)
今朝、仕事仲間で仲良しのMちゃんからの
「首里城TT」
という短いメッセージで目覚めた。
なんのこっちゃ?
私に間違って送ったのかな?
と思いつつ、ベッドの中でいつものようにヤフーのTOP画面を開くと
炎上する首里城の写真だった。

心臓がバクバク。
すぐにTVをつけたけど嘘じゃない、夢じゃない。
首里城の正殿だけじゃなく、南殿も北殿もみんな焼けてしまった。
 
 

今年5月の沖縄出張。
毎度ハードなスケジュールなのに、この日だけは帰りの飛行機まで
まとまった時間が出来た。
今思うとなぜ首里城に行ったのか不思議でならない。
この空き時間、買物好きの私は買物に行きそうなのに。
スタンプラリーの景品欲しさに1人でゆっくり、じっくり廻った。
絵に描いたようなお天気の日で。
雲一つない青空に、半年前に塗り直しが完了したばかりの艶やかな朱色が映え、
写真下手な自分でも驚くほど満足な1枚が撮れた。
中も細かい装飾や色遣い。
本当に鮮明に覚えている。
一歩一歩、琉球王朝に想いを馳せながら歩いたあの日を。
 
 
見学を終え、ゆいレールで空港へ向かう。
駅のホームから、
車内から、
かなり長い間、丘の上に佇む首里城の姿を見ることが出来た。
まるで街を見守っているように見えて、まさに沖縄のシンボルなんだな。
そんな建築物があってうらやましいなと思った。
そこに当たり前のようにあって、
毎日眺めていたその姿が今はない。
きっと今は、その方向を見るのも辛いと思う。
 
 
首里城が戦後復元された時、きっとこれが最後の復元だと誰しも思ったに違いない。
まさか火災で再び焼失するなんて誰が予想しただろうか。
どんなに長い年月をかけて、人々の英知を結集させて作ったものも
一瞬で焼き払って、跡形も無く、全てを灰にする火災が憎い。
「また復元すればいい」「必ず復元する」
力強い言葉も聞こえてはくるけれど
とにかく今は、
ただただ喪失感だけが膨れ上がる。
 
 
少なからず沖縄のお陰で生活させてもらっている私。
沖縄から離れた場所に住んではいるけれど、
首里城復元のために出来ることはやりたい。
絶対に沖縄に恩返ししなきゃいけない。