こんにちは、よら天子です。
皆様、『波の上のキネマ』をご存知でしょうか?映画館好きにはたまらない至福の小説です。
当劇場の場内CMはご覧いただけましたか?
ぽぷこ上司(由来はこちらをクリック)が、20秒に熱い思いを詰め込みすぎて「最後まで文字が読めない」というCMです。
何回もご来場いただくリピーター獲得戦法なんだと思うことにしています。
が、もう20秒で読むことをあきらめた方のために画像を載せます
コレガ謎ノCMの全貌ダ!!!!
熱くなるのも納得のとても面白い小説です
私も読みました
が、私の話はいつものように(熱くなりすぎていつも以上かも)長くなるので
先にお知らせを
『波の上のキネマ』発刊記念スペシャルトークイベント!
【日程】10/16(火)
【時間】19時30分開場、20時スタート、22時終了
【料金】予約1,500円、当日2,000円
※定員50名、予約先着順に締め切ります
【場所】ワイルドバンチ(大阪・天六のブックカフェバー)→詳しくはこちらをクリック
【内容】詳しくはこちらをクリック
ワイルドバンチは、当劇場もお世話になっている映画のウェブマガジン・キネプレの編集長が店長をされているブックカフェバーです。映画書籍やポスターなども所狭しと貼られ、「映画好きの秘密基地」みたいな店内です。映画関連も含め色々なイベントをされているので、この機会に(この機会を逃しても)ぜひ一度訪れてみて下さい
10/19(金)より『街の灯』を塚口サンサン劇場で上映します!
(c)1931 Roy Export S.A.S. All Rights Reserved.
(c)1958 Roy Export S.A.S All rights reserved.
MUSIC COMPOSED by CHARLES CHAPLIN except LA VIOLETERA by andc Jose Padilla.
Photos c Roy Export S.A.S.
1週間限定上映、1日1回限りの上映です。ブルーレイ素材での上映となります。
【日時】10/19(金)・10/22(月)~10/25(木) 12:00~13:30
10/20(土)~10/21(日) 15:40~17:10
【料金】一般1200円 シニア1000円 学生以下800円(会員)一般1000円 学生以下800円
【場所】塚口サンサン劇場 シアター3
映像部エースが素敵なタイトルにしてくれました『波の上のキネマ』のタイトルとリンクしています
サンサン劇場らしからぬ、ハイセンスなええ仕事しよる…
トークイベントに参加する方も『街の灯』をご覧になるかたも、ぜひ『波の上のキネマ』をご一読下さい!
この小説を読むと、「自分の映画館体験」も蘇りますが、他の人の映画館体験も聞きたくなります
トークイベントでは、ぽぷこ上司の映画館体験(面白い話いっぱい持ってますよ)をたくさん聞けると思います。
著者の増山実さんのお話(個人的には取材した映画館話や映画館資料について聞きたい)も絶対面白いでしょうし、それをうまくまとめて、のせてくれる司会の野村雅夫さんの話術も合わさって、きっと素晴らしいトークイベントになるんでしょうねぇぇぇぇぇぇ…その日私は遅番…見れない…聞けない…
見たいようぅぅぅ
ここからは、私の映画館体験を書こうと思っていますが、話を編集できない人間なので、お時間のある方お付き合いください。
実は『波の上のキネマ』最初読むのに時間がかかりましたが、3分の1辺りからは、一気に読んでしまいました。
最初の方で、「自分と色々な映画館の思い出」が蘇り過ぎて、中々読み進められなかったです
「映画館」という箱での悲喜こもごも。
動物園前シネフェスタで働いていた時、支配人が出っ張った棚に頭ぶつけていたな…とか。夏になるとロビーからスパワールドの楽しそうな様子がちょっと見えたな~とか。映写機の掃除はものすごく丁寧にしていたな~とか。
他の映画館の思い出もたくさん蘇りました。
学生時代からシネフェスタでアルバイトをしていたのですが、梅田東映パレス閉館の最終興行で『江戸川乱歩全集 恐怖奇形人間』がかかると聞いて「変な名前の映画ー」と言っていました。そしたら映写のスタッフに「頭に草のせた白い人がくねくね踊りながら出てくる」と聞いて、「ナニソレ!」となり、気になって気になって気になって気になって…「二度としませんから、後生ですから早退させてください。」と無理を言って早退しました。梅田を走って(阪急から遠かったな…)ゼイゼイ言いながら窓口に辿り着いたのが上映開始時間ジャストでした。
私「奇形人間お願いします!」
チケット売場の方「満席やわ~」
私「立見でもいいので!」
チケット売場の方(私の身長を見て)「見えへんと思うよ…男の人多いから、スクリーン自体が見えないよ、たぶん。」
そう、知らなかったんです…『江戸川乱歩全集 恐怖奇形人間』が、毎回立見がでるほどのカルト的人気作品だなんて…。
その後、テアトル梅田で無事に見ることが出来た時はうれしかったです。やっぱり立見で、階段の所で見ました。お尻痛い思い出まで思い出しました
新世界国際劇場で、御用牙と必殺仕事人がかかっていたので、シネフェスタの子と二人で見にいきました。私は夕方からシネフェスタの勤務だったので、仕事人を最後まで見ることなく、シネフェスタへ。後日最後まで見た子に「どうやった?」と聞くと、「潜水艦出てきた。」
潜水艦?
え?
仕事人に?
「映画はエンドロールが終わるまで、どんなことがあるかわからない」ということを学びました。
天六のホクテンザ、めちゃくちゃ行っていました。朝まで上映しているので、終電に間に合えばいいや~と、シネフェスタ終わりによく行っていました。忘れられない出来事は、『疾走』を見にいった日。途中まで場内は静かだったのですが、おっちゃんが何故か新聞を座席に敷きはじめました。ガサガサガサガサビーッビーッ(新聞を伸ばす音)…邦画なので、台詞が聞こえない…
しばらくすると敷き終わったのか静かになり…と思ったら!仲間のオッチャンを連れてきて、台詞以上の音量で「新聞敷くとあったかいで!!」
なんか、暖かさを教えてあげているオッチャンの優しさと「座り心地悪いやん」って思っているだろうな…と思われる仲間のオッチャンの微妙な空気、劇場内の観客全員「暖かいから敷いてたんかい」という心のツッコミを勝手に妄想していました。
シネマアルゴ梅田もたくさん行きました!ここで『デカローグ』シリーズ(ほぼ寝た)やジャック・タチの作品を見た思い出は忘れがたいです。大好きな映画館でした。トイレ狭くてあんまり綺麗じゃなかったし、梅田の中心部から離れていたので映画ハシゴするのに「スカイビルからダッシュで20分」とかでスケジュール組んで死にそうだった思い出も。
『波の上のキネマ』を読むと、そうした思い出話を話したくなります。そして、いろんな時代の映画館逸話を「映画館で働いていた人の視点」「観客の視点」で、いろんな人から聞きたくなります。そう『波の上のキネマ』の登場人物に誰でも姿を重ねることができると思います。
今のシネコン全盛期の時代だって、色んな映画館が色々な取り組みをしています。今の時代の映画館も、いつか懐かしい思い出になります。映画を大好きな方々にぜひ読んでいただきたい一冊です。
いつか「昔ながらの映画館四方山話」イベントとかできたら楽しいそうですね!企画がんばってください、ぽぷこ上司!背負い投げ風丸投げでブログを締める。