こんにちは、よら天子です
明日から、塚口サンサンピック開催です!
競技種目は『どついたるねん』と『ベッカムに恋して』
の二種目
テイストのまったく違う競技です
『どついたるねん』、実は見たことがなくて、先日テスト上映でちらちら見させていただきました!
坂本順治監督って、すごく土臭いというか、泥臭い映画を飄々と撮る監督だと思っています。
その昔、新世界界隈では、ブルーシートの掘っ立て小屋の側で
演歌を大合唱している方がたくさんいました。
幼い私は、大人がガハハと笑い、お酒を飲む姿に怖いという思いと
すごく開放感があって楽しそうに歌っている姿に興味津々の思いがごちゃませで、
手を繋いでいた母に「そばで見たい」と言った記憶があります。
「あかん」とだけ言われて、動物園に連れて行かれました。
(秘宝館に入りたいと言った事もありまして・・・やっぱり「あかん」の一言で、
なぜ「あかん」のか説明がないのに腹を立てました。困った子どもですよね・・・)
その、この空間に混ざりたいけど、やっぱり躊躇してしまう、
開けっぴろげな感じが映画でも繰り広げられます。
あるシーン、主人公が酔っ払ってカウンターに突っ伏している。
居酒屋でお客が大合唱で歌を歌っていて、それに目が覚めた主人公が「うっさいわ」と怒鳴る。
私はそこでみんなが黙ると思ったのですが、どこ吹く風、みんな歌い続けます。主人公無視です。主人公なのに~!
居酒屋の女将だけ「まぁまぁ」と主人公をなだめ、また寝かし付けます。
今の新世界は観光地の要素が強くなり、あの泥臭い雰囲気は路地裏に隠れてしまいましたが、
こうして映画で見ると、あの時の気持ちがよみがえります。
個人的には、女性も行きやすいので現在の状態(観光地化)は嬉しいのですが、
あの危ない魅力がたまらない人は是非、映画を見て懐かしんでください!
赤井英和演ずる主人公のブイブイいわせてる感じが、当劇場のお局様(映写機)とダブって見えました。
「うるさいねん!」でへそを曲げるところも・・・ポテンシャルはあるんです・・・
原田芳雄に負けないコーチにならなければ・・・
『ベッカムに恋して』、こちらは公開当時に見ました。塚口サンサン劇場で働く前に、
別の映画館で働いていたのですが、そこで公開していたのです。
当時、びっくりするぐらいお客様が入らなかったのです
ベッカムがミーハーな感じに、もてはやされていたので
ミーハーの映画と思われていたと私はにらんでいます(私がそうでしたから・・・)
見てみたら、とっても後味の良い映画でした
ミーハー呼ばわりしたことを忘れて、
本当にもったいないなぁ・・・とため息をついていました。
その時は女子サッカーは知名度が低いことも、主人公がイギリス移民のインド人なところも
話題にならなかったのかな・・・とも思います。
今、まさに!女子サッカーイギリスでオリンピック
(・・・えと・・・インド・・・は・・・)
本筋は、恋物語、友情がメインで爽やかに描いていますが、
ジェンダーの問題、移民や人種の問題、女子サッカーの境遇の問題、
家族の問題がちりばめられていて、本質はすごくディープです。
最後にコーチが別のスポーツをするシーンがたまらなく好きです。
「問題を抱えているけど、お互いに折り合いをつけて良い面を見ていこう」という希望のあるラストです。
2作品のテイストが違う分、「映画2本も1日に見たことない~」と言う方にもお勧めです。
ストーリーが混ざって混乱することはないと思います。
『どついたるねん』のコーチは原田芳雄、
『ベッカムに恋して』のコーチはジョナサン・リース=マイヤーズ。
混ぜてはいけません脳内で入れ替えるとすごく楽しいんですが・・・