おそらくほとんどの人の中心は、「お金、友達、所有物・・・」など、幾つかの中心の複合によって構成されている。

周りの生活環境の様々な要因に強い影響を受けている。これらの要因の動き次第であることを生活の中心におき、その欲求が満たされるまではそのことが生活の中心になる。

 

繰り返し自分の生活の中心を変えていくと、やがて相対主義となり、生活の浮き沈みはめまぐるしく変わってしまう。

次から次へと生活の問題に対応しようとするが、実質的な解決に至ることはない。

一貫した方向性がなく、継続的に頼れる知恵もなく、力の根源は不安定であり、内的な安定、自尊心および一定した自分というものがない。

そこで、高い安定性、方向性、知恵、力をもたらしてくれるひとつの明確な中心を持つことが理想である。

 

原則中心の生活

正しい原則を生活の中心におけば、自分の安定性、方向性、知恵、力を開発していくためのしっかりとした土台を得ることになる。

 

今晩、パートナーとコンサートに行く約束をしていたとする。

 

家族中心の場合→家族の事だけを考えて残業を断ってコンサートに行く。あるいは、家族の反応が気になり、怒りにどう対応するか考える。など

 

お金中心→残業代や今後の昇給に影響を及ぼすかを考えて残業をする。

 

仕事中心→残業することで得られる今後のチャンスについて考え、家族は企業戦士のあなたを誇りに思うはずだと考えるかもしれない。

 

所有物中心→もらえる残業代によって購入できる物や会社での自分の評判がどう上がるかを考えるかもしれない。

 

遊び中心→妻は残業してほしいと思っていても、定時に帰ってコンサートに行くだろう。

 

友達中心→友達を招待したかどうかで結論が変わる。あるいは一緒に残業する友達がいるかどうかも重要な要素になる。

 

敵中心→ライバルと差をつける機会とみて残業をする。

 

自己中心→あなたにとって何が最も得になるのかに集中する。それぞれの選択があなたにどう影響するかがポイントになってくる。

 

ひとつの出来事だけでも様々な観点が存在する。

原則中心だと

自分の直面している状況や、感情から一歩身を引いて、それぞれの選択肢を考えることが出来る。

全体にバランスよくみつめて、上司のニーズ、家族のニーズ、その他のニーズ、代替案など、全てを考慮したうえで最も良い解決策を打ち出そうとする。

同じ結論になることはありえるが、原則中心のパラダイムを通してその結論に至ったかどうかが大切なのだ。

 

①状況や他人にコントロールされていない

②この決定が最も効果的だと自分が確信している。

③こうして自分で行った選択は自分の人生の最も深い価値観に貢献する。

④強い相互依存の関係の土台に立ち、上司や妻とコミュニケーションができる。

自立しているからこそ、効果的な相互依存関係を維持することが出来る。