生活の中心におくもの①

 

すべての人には中心がある。何を中心におくかが人生そのものに大きな影響を与える。

□夫、妻中心

夫や妻を生活の中心に置く人は、極めて強い情緒的な依存性を抱える可能性がある。

自分の関係性が夫婦関係からくるのであれば、その関係に強く依存するようになる。

相手の感情、気分、行動などに傷つきやすくなり、その関係と衝突するものすべて(子供、親戚、経済的問題など)に脅威を感じるようになる。

相手に依存していれば、相手との衝突すべてが拡大することになる。過剰反応、喧嘩と逃避、引きこもる、敵意などがその結果であり、そうした問題が起こると、自分の行動を正当化しようとし、相手の行動を責め始める

強い依存性をもっていれば、自分の身を守る必要性を感じ、自分を守るために、内面の傷つきやすいところをみせないようにあらゆる手段を使う。皮肉、批評、嫌味などはすべてそうである。

 

□家族中心

家族中心の人は家族の伝統、文化、家族の評判などから、安定性や自尊心を求める。

自分の安定性が家族からくるとすれば、子供の長期的な成長や育成を考えるよりも子供から好かれたいという欲求が大きくなるだろう。あるいは、その瞬間瞬間、子供が正しい行動をしているかに集中するかもしれない。

子供の適切でない行動はすべて、親の安定性を覆すものになる。その時折の感情で行動し、子供の長期的な成長を考えずに、その場限りの問題解決を図ろうとする。

例えば、怒鳴ったり叫んだり、過剰反応し、怒って子供に罰を与えたりするかもしれない。こういう場合、親の子供に対する愛は条件付きであり、子供に情緒的な依存状態か反抗的な反対依存状態をつくり出す結果になる。

 

□お金中心

経済的な安定はある程度は必要である。欲求又はニーズの体系の中では、肉体的な生存や金銭的な安定が最も基礎的な位置にある。

この基礎的なニーズが最低限満たされていないと他に目を向けることはできない

お金を稼ぐことは、気高い動機がある。家族を養う。人を助けるなどがそうだ。それは、大切だが、お金を稼ぐことを生活の中心におき、そればかりに集中すれが、自滅を招くことになる。

安定性、方向性、知恵、力は、安定性が基本、雇用や収入、資産に依存しているとする。多くの外的な要因が経済的な状況に依存するため、そのすべてに対して神経質になり、防衛的にならざるおえない。

自尊心が資産の評価額に依存していれば、資産に影響を与えるものはすべて脅威になる。

お金中心の限界は、人間関係などの大きな問題に直面したときに明確になる。

お金中心の人は、家族などの大切な事柄を全て後回しにし、周りの人たちはみな「仕事の大切さを理解してくれるだろう」と思い込んでいる。