さくちゃんの移植手術を執刀して下さった先生や、アメリカでお世話になったコロンビア病院のスタッフの皆様、移植コーディネーターの方々が来日しており再会する機会がありました。

何ヶ月ぶりもの再会でした。

あちらではさくちゃんが亡くなったばかりで、帰国する際もきちんとした御挨拶ができていなかったので、とても心残りでした。


だからこの再会は私達にとってとても大切なものでした。


会った時には、アメリカ風に抱きしめてくれ、「さくらのことは忘れていない、本当に良く頑張った」と言ってくれました。


国は違っても、目の前にある命を救いたいと考えて下さり、さくちゃんを受け入れ、さくちゃんの命を守る為に全力を尽くしてくれたことに心から感謝しています。


そしてさくちゃんと同じ時期にコロンビア病院で闘病し、移植後元気に帰国された女の子と男の子にも会うことができました。


移植前の姿からは想像できない位、顔色も良く、何よりも輝いて見えました。


移植前の入院中の大変な姿も知っていただけに、その姿に本当に感動してしまいました。


さくちゃんは移植後亡くなりましたので、正直移植については色々と考えることもありました。


さくちゃんが移植をしてあの日あの時に亡くなったこと、さくちゃんが人生の中で感じてきた痛みや恐怖、悲しみは全て自分達親の責任だと思っています。


その気持ちは一生変わることはないと思います。


そんな中、移植の道を選択したことによって、救われ、こんなにも輝いている命があること、それは本当に私達の心を癒してくれることでもありました。


移植をしなければ、今ここでこの子達が自分達の足でしっかりと立っているという未来がなかったのかと思うと、移植医療について、とても感慨深い気持ちになりました。


もちろん移植は完璧な医療ではなく、移植後のケアの大変さや、色々な想いは当事者の方々にしかわからないものだと思いますが、どうかドナーになられた方やその家族の方々の想いと供に幸せな人生を送ってもらいたいと祈っています。


心が優しい気持ちで満たされた一日になりました。