おすすめBL漫画『スウィート・ペイン』 | 偏食猫の好きなものを好きなだけ

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椿『スウィート・ペイン』

 

(あらすじ)

「先輩が ぜんぶ はじめて。」
貧乏大家族の次男として弟たちの面倒をみている河野和臣は、学校では人と関わらずに過ごす省エネ系クール男子。家族のことだけに心血を注ぐ彼だったが、2コ上の先輩・牧瀬洸太郎に押し切られ、突如「園芸同好会」に入ることに!スキンシップ過多な洸太郎の距離感に戸惑いつつも、初めてできた先輩に少しずつ心を開いていく和臣。だが、学校一モテる洸太郎の性に奔放な一面を目撃してしまい、和臣の心は痛みに震え――…。
誰にも執着できないリア充な先輩×恋を知らない無垢な後輩の、あまとろ思春期デイズ!
和臣の兄・隆臣と、そのライバル同期・楠原の“ひとつ屋根の下リーマンラブ”も同時収録!

 

 

男子高校生・同期ライバルリーマン 1冊で2度美味しい! 82点


今回は、椿先生の『スウィート・ペイン』でございますー。表紙が美しい!!絵が綺麗だから登場人物みんなかっこいいしかわいい。眼福でございました。


最初は貧乏大家族の長男隆臣のお話。


よかったですねー。この隆臣。黒髪イケメンでクール攻めというだけでもかなりいいんですが、いろいろ萌え要素が詰め込まれてました。まず、ハイスペックで会社のエース、そして親の残した借金を返しながら弟妹たちを養っているというだけでもどれだけすごいんだと思いますが、クールなスーツ姿と全く違う家での姿(妹の髪ゴムとエプロンをつけてる)がよかったですねー。


そして何よりいつもは聖人君子のような隆臣が同期楠原に煽られて雄の顔になるところが最高でした。このギャップ、嫌いな人がいるでしょうか。いないですよねー。願わくばもう少しこの2人を見ていたかったなーと。でもさらりと読めるので、重いのはちょっと・・という時にはいいかもです。絵が綺麗だしね。


そしてメインは隆臣の弟和臣のお話。こちらはしっかり分量もあり、丁寧に描かれていました。男子高校生たちのお話なので、まあとにかくまぶしい。ずっとキラキラしてました。


家族のこと家のことに全てを捧げて高校生らしいことを諦めている和臣を、学校の人気者の先輩牧瀬が園芸部に誘うところから始まるピュアな恋。


あまり感情の起伏がない和臣が少しずつ表情豊かになっていくところ、純情でかわいいけどしっかり行動するところなどとてもよかったですねー。そして、生来の優しさからそれまでは告白されたら付き合ってきたけど自分から人を好きになることはなかった牧瀬。和臣に対してはこれまでと違う感情が溢れてきて戸惑いながらも、少しずつ自分の感情に気づいていく過程がものすごくゆっくり丁寧に描かれていたのにも好感がもてました。


ただ、想いが通じ合ってからエッチなことをするまでが異常に早い!「まあ高校生だしね」と下卑たニヤニヤ笑いを浮かべながら読んでました。若いって素晴らしい!!


兄ちゃんたちも和臣たちも、河野家は大家族だから家ではなかなかイチャイチャできなさそうなんて余計なお世話なことを考えてたんですけど、兄ちゃんたちは結構大胆にしてましたね。もちろん気づかれないようにですけど。そんなところも微笑ましい。


ということで、すんなり読めて登場人物たちのかっこよさに癒される椿先生の『スウィート・ペイン』、オススメです!