おすすめBL漫画『恋の仕方がわからない』 | 偏食猫の好きなものを好きなだけ

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まちお郁『恋の仕方がわからない』

 

(あらすじ)

モテるが自他共に認めるクズの逢見。告白されれば誰とでもつきあうが束縛しないのが条件。
現在の恋人・楓は何も求めてこないし、余計なことを言わないので都合がよかった。
でもセフレとキスしているのを見て態度すら変わらないのはおかしくないか!?
調子が狂いまくりの逢見はいつしか楓に独占欲を抱くようになってしまう。しかし逢見の気持ちは楓に伝わらず……?

ヤリチン恋愛初心者の胸キュンラブ

恋を知らないヤリチンが初めて恋愛をしてみたら  89点

 

まちお郁先生の『恋の仕方がわからない』です。この作品、ちょっと他で読んだことのないストーリーでとても面白かったです!!

 

告白されたら基本誰とでもつきあうけど、「自分が他の子と何をしても文句を言わない」という条件付きというなかなかなクズ野郎逢見。顔はいいので、そんなクズでも引く手あまた。彼自身は恋なんて真面目にするものじゃないと思っているんですね。他人に興味がない!!

 

そんな彼に後輩の楓が条件を承知の上でつきあいたいと言ってきて、おつきあいが始まります。楓は逢見の顔だけでなく、自分の思うままに生きているところに憧れているそうで、「え?変わってるね・・」という感じ。逢見自身も「世間的に絶対ダメなことなんだから憧れてるはおかしいだろ」と戸惑っていました。そこは自覚あるんだね。

 

しかも、この楓。憧れの逢見とつきあっているはずなのに、まったく恋人らしいことをしてこない。連絡もほとんどしてこないし、たまに大学で会うと嬉しそうに挨拶をするくらい。逢見が他の女の子とキスをしている場面に遭遇しても特に反応なし。これって単なるファン?みたいな感じ。

 

これまでつきあってきた人たちとあまりに違いすぎる楓に調子が狂い続けていく逢見。楓が何を考えているのかわからなくて悩み始めます。そして、気がついたら恋に落ちているんですねー。


自覚なく嫉妬したり、急に独占欲を見せたり、楓への自分の返事や反応を気にしたり。この辺の逢見のワタワタした感じはとっても良かったですね。私はニヤニヤしながら読んでいました。


また、逢見の友人2人がとってもいい人たちで、逢見の精神面の面倒を見てあげてるのも微笑ましい。もはや「母」的領域。逢見が「恋」に気づくまでつっこみながら、うまくアシストをしてくれます。

 

逢見が自分の気持ちの正体を知り、楓に告白する場面やそこからの2人のモダモダ、ドキドキの様子がじっくり描かれていくのもすごくよかった。そう、この作品は心理描写が巧みなのでその辺りはかなり楽しめます。

 

初めて恋をしてみたら結構な独占欲強めの彼氏になっていた逢見くん。そんな彼をほんわかしながら受け止める楓くん。かわいい2人の恋の物語『恋の仕方がわからない』、とても楽しめる良作でした!!