PS-33XMⅡの修理
ローカル局より修理依頼の安定化電源PS-33XMⅡです。
状態は電源を入れると約20V程度出力があり電圧調節ボリュームを回しても変化しません。
回路図を入手してチェック開始。
ブリッジダイオードから平滑コンデンサーを経てパワートランジスター2SC3281のコレクターに約23V程度確認できるのでここまではOK。
次にパワートランジスターのベースに入れる電圧を作る2SC1173のベースに入れる電圧15Vが来ていないので他の安定化電源より15Vを入れてあげれば13.8Vが得られるはず。
実際に15V印加すると2SC1173のエミッターに2SC3281に印加する11Vが出力されるがパワートランジスターのエミッターに13.8Vは確認できない。
パワートランジスターの破損が確定した。
また制御基板に13.8V印加するがオペアンプLM324N周りに正常電圧が出ておらずこちらも破損していると思われる。
2SC3281を3個交換すると約8K程度かかるのでオーナー様に連絡をとると修理しないで部品取りで使ってくださいとのこと。
このまま処分するのも惜しいので以前使ったことのある秋月電子の電源キットを組み込むことにした。このキットはパワートランジスターを使ったもので0~20V可変できて電流は10Aとれるので実験用にはもってこい。
説明書を見ながらパーツを半田付けします。
部品数も少ないので直ぐに完成です。
次にケースに入れて固定させるためアングルを加工します。基板が大きいので立てて固定しました。
ヒートシンクにパワートランジスターを固定します。
入出力の配線用のラインを作ります。
パワートランジスターと基板接続用のラインは2個のパワートランジスターと基板間の長さが均等である必要がありY字のラインを作ります。
基板と各ラインを接続します。
最後に電圧調整用可変電圧ボリュームと基板を接続するのですがレギュレーターIC723が発振するのを防ぐためにツイストペアケーブルを使用します。
あれやこれやと試行錯誤しながらの作業で丸一日がかりの作業でしたが休日が雨降りだったので楽しい暇つぶしになりました。
貴重なトランスですので大切にしたいものです。
それでは GOOD LUCK AND GOOD DX!